mixiユーザー(id:5141166)

2019年01月20日22:23

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【天皇陵報道立入り解禁】宮内庁書陵部陵墓課より回答

旧臘九日付日記(https://open.mixi.jp/user/5141166/diary/1969500536)でお伝えした、天皇陵への報道陣立入り解禁の件について、各方面に抗議・質問・要望の文書を送付しておりましたが、宮内庁書陵部陵墓課より回答がありました。

私が色々書いたのに対し、陵墓課からの回答は四点のみとなっていますが、その回答内容も私の指摘の論点をズラしたりトボけたり無視したりといった不誠実なものに終始しています。

そして、そのズラし方、トボけ方、無視の仕方から、彼らが何を言われたくないか、どこを突かれると痛いのかがよくわかります。

下記に私の送付した文書と陵墓課からの回答の全文を掲載し、その後に寸評を記します。


_/_/_/_/(以下当方からの送付文書)_/_/_/_/_/_/_/


平成三十一年一月七日

宮内庁書陵部陵墓課 御中

(差出名略)

仁徳天皇百舌鳥耳原中陵への報道関係者ならびに学術関係者および堺市長の立入りについて

平成三十年十一月二十二日、仁徳天皇百舌鳥耳原中陵(大阪府堺市)第一堤上の発掘調査現場に、午前に報道関係者約五十名、午後に学術関係者約五十名が、宮内庁書陵部職員の案内により進入し、また、それに先立つ同十一日、堺市の竹山修身市長が同調査現場に「視察」として進入したとのこと、報道等により聞き及んでおります(以下、あわせて「本件」といいます)。

本件につきましては、宮内庁が管理する陵墓において、通常立入り禁止である区域に報道関係者の立入りを許可したのは初めてのことと認識しております。また学術関係者の立入りについては、従来いわゆる「十六学協会」関係者に許可してきた「立入り観察」と比して、立入り人数が倍以上に拡大されたものと認識しております。また堺市長の進入については、学術等の専門家や工事関係者等立入りに一定の必要性を持った人物以外の、いわば「一般人」による単なる「視察」を許可したのは初めてのことと認識しております。

宮内庁書陵部は、国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)第三条第二項第三号に規定する皇室用財産である陵墓等について、天皇及び皇族を葬る所であって、静安と尊厳の保持が最も重要とされるという陵墓等の本義に鑑み適切に管理すべき職責を負われているものと承知しておりますが、本件において、数十人の報道陣が手水をつかうわけでもなく一礼するでもなく、拝所鳥居前から陵内へ無秩序に進入していく様態は、到底「静安と尊厳」が保たれていたとは言い難いものであり、当該取材に基づく報道を見ても、仁徳天皇百舌鳥耳原中陵を「大山古墳」などと呼びつけ、「一般見学者への公開を求める声が高まる」といった、陵墓の「静安と尊厳」はおろか宮内庁の陵墓管理すら否定的にとらえた論調が大勢を占め、陵墓や陵墓管理行政への理解を促進するといった効果は皆無でした。また、「陵墓発掘」を目標とする学術関係者の立入り人数の急拡大や、世界遺産登録とも絡めて観光客の陵内「見学」を実現したい地元首長への「視察」許可も、陵墓の「静安と尊厳」の保持に反するとともに、宮内庁による陵墓管理の将来的継続をも危うくするものに他なりません。陵墓が陵墓であることを否定する者らに便宜をはかる行為を、宮内庁自らが敢えて行われたことに対し、皇室を尊崇し皇陵を敬拝する者として、強く抗議致します。

本件につき、下記八点質問致します。

1.本件では何故、報道陣の立入りを解禁したのか。

2.本件では何故、学術関係者の立入り人数を大幅拡大したのか。

3.本件では何故、堺市長の「視察」を許可したのか。

4.今後、他の陵墓においても報道関係者の立入り取材を認めるのか。

5.今後、他の陵墓における「十六学協会」の「立入り観察」においても本件並人数(約五十名)の立入りを認めるのか。

6.今後、他の陵墓においても地元首長の「視察」を許可するのか。

7.今後、他の政治家、例えば「陵墓問題」に批判的に取組む日本共産党の国会議員等が陵墓内の視察を要求した際、許可するのか。

8.本件は、いわゆる「百舌鳥・古市古墳群」のユネスコ世界文化遺産登録気運醸成の意図をもって行っているのか。

また本件につき、下記四点要望致します。

1.今後、陵墓内通常立入り禁止区域への報道関係者による立入り取材を一切許可しないこと。

2.今後、学術関係者の陵墓内通常立入り禁止区域への立入りは一回につき十数名に限ること。

3.今後、首長・議員を問わず政治家など陵墓管理上特段必要性の無い人物については、視察・見学・観光等いかなる名目であっても、陵墓内通常立入り禁止区域への立入りを許可しないこと。

4.何らかの理由で宮内庁職員以外の人物を陵墓内通常立入り禁止区域に立入らせる場合は、手水および拝所での拝礼を義務付けること。

以上


_/_/_/_/(以上当方からの送付文書)_/_/_/_/_/_/_/


_/_/_/_/(以下宮内庁からの回答文書)_/_/_/_/_/_/


平成31年1月17日

(宛名略)

宮内庁書陵部陵墓課

 時下,ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

 平成31年1月7日付でご質問のありました件につきましては,下記のとおり回答いたします。
 なお,各陵墓監区事務所等に同趣旨のご質問を頂いたところですが,当課で取り纏めのうえ,回答することといたしました。

 今後とも,陵墓へのご理解を賜りますようお願い申し上げます。

 記

1.今回の仁徳天皇百舌鳥耳原中陵第1堤の事前調査は,同陵の適切な保全管理を進めていく上で基礎的な資料収集を目的として,地元堺市の協力を得て実施したものです。
 よって,「百舌鳥・古市古墳群」の世界文化遺産登録とは,関係ありません。

2.陵墓において実施した調査の結果については,これまでもマスコミを通じて広く国民に周知しており,今回も同様に行ったものです。

3.日本考古学協会など16学協会の調査箇所の見学は,学術発展への寄与の観点から従前より実施しているものです。

4.陵墓への立ち入りは,当庁が,陵墓の管理上必要と判断し,必要最小限の範囲で実施しているものです。


_/_/_/_/(以上宮内庁からの回答文書)_/_/_/_/_/_/


《寸評》

回答の「1」については、そう答えるしかないんでしょうが、いわゆる「百舌鳥・古市古墳群」の象徴的存在である仁徳天皇陵で行われている様々な「開かれた陵墓」への動きが、世界遺産登録活動と無関係であるなどとは、反対派・推進派ともに誰も信じないでしょうね。よって、宮内庁がいわゆる「百舌鳥・古市古墳群」の世界遺産登録を後押しする立場にあり、そのために「開かれた陵墓」への動きを瀬踏みしながらも着実に進めているという事実を、批判的に喧伝するのが良いでしょう。

回答の「2」については、私が【報道陣の立入り】が初の出来事であると問題視しているのに対し、陵墓課は【マスコミを通じた周知】はこれまでも行っている、とのヘタクソな論点ズラしを行っており、「報道陣の立入り解禁」に触れられたくないとの心性が透けて見えます。よって、宮内庁がこれまで許可してこなかった陵墓への報道陣の立入り取材を解禁したという事実を、批判的に喧伝するのが良いでしょう。

回答の「3」については、私が16学協会の【立入り人数が倍増した】ことを問題視しているのに対し、陵墓課は【16学協会の見学は従前より実施している】とトボけており、立入り許可人数を突如倍増したことに触れられたくないとの本音が透けて見えます。よって、宮内庁が「陵墓公開」を要求し続ける学匪らに迎合し立入り人数を倍増させたという事実を、批判的に喧伝するのが良いでしょう。

回答の「4」については、一政治家に過ぎない堺市長の立入り視察を認めたことに触れられたくないとの胸中が、そのそっけない文面から透けて見えます。陵墓問題についてこれまでも宮内庁に無理難題を吹っかけて来た日本共産党などが、「オレにも視察させろ」と押し掛けて来ることの厄介さに今さらながら気付いたというところでしょうか。よって、宮内庁による陵墓への立入り許可の無定見な拡大の事実を批判的に喧伝し、その行為が思わぬパンドラの箱を開き、宮内庁書陵部自身の存立をも危うくすることを思い知らせるのが良いでしょう。

そして回答が無視しているのは、「静安と尊厳」「手水」「拝所での拝礼」といった、【不敬】に関わる指摘です。これこそが本件の核心であり、日頃「陵墓の静安と尊厳の保持」を豪語する宮内庁書陵部にとって、「諸君こそが不敬を助長している」とは一番言われたくないことなのでしょう。しかしそれが事実である以上、厳しく問責していかざるを得ません。


《ご意見は↓こちらまで》

○宮内庁書陵部陵墓課
 100-8111 東京都千代田区千代田1-1
 TEL:03-3213-1111
 information@kunaicho.go.jp

○宮内庁書陵部古市陵墓監区事務所
 583-0857 大阪府羽曳野市誉田6-11-3
 TEL:072-955-1115 FAX:072-955-4403

○百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録推進本部会議
 559-8555 大阪市住之江区南港北1-14-16大阪府咲洲庁舎37階
 TEL:06-6210-9742 FAX:06-6210-9316
 info@mozu-furuichi.jp

○堺市文化観光局世界文化遺産推進室
 590-0078 堺市堺区南瓦町3-1堺市役所高層館5階
 TEL:072-228-7014 FAX:072-228-7251
 https://www.city.sakai.lg.jp/cgi-bin/formmail/formmail.cgi?d=081100

○e−Gov
 https://www.e-gov.go.jp/policy/servlet/Propose

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