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2017年03月18日19:33

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アニメ制覇:秒速5センチメートル

「君の名は。」が良かったので、こりゃやはり「秒速5センチメートル」もちゃんと観なきゃいかんと思ってたら、名画座で「雲のむこう、約束の場所」と二本立てで上映していたので観に行きました。
ただ興行的に凄かった訳でもないのでそれ程期待していた訳では無く「新海作品の有名どころを一応押さえておこう」くらいの気持ちでした。
※偶然にも今日はテレビとネットで放送したみたいですね。

【あらすじ】
小学校の卒業と同時に離ればなれになった遠野貴樹と篠原明里。二人だけの間に存在していた特別な想いをよそに、時だけが過ぎていった。
そんなある日、大雪の降るなか、ついに貴樹は明里に会いに行く……。
貴樹と明里の再会の日を描いた「桜花抄」、その後の貴樹を別の人物の視点から描いた「コスモナウト」、そして彼らの魂の彷徨(ほうこう)を切り取った表題作「秒速5センチメートル」。3本の連作アニメーション作品。
http://www.cwfilms.jp/5cm/story/index.html

「秒速5センチメートル」予告編 HD版 (5 Centimeters per Second) 


【属性】
映画
2007年
http://www.cwfilms.jp/5cm/index.html

【評価】
総合:★★★★★

娯楽:☆☆☆☆☆
癒し:★★★★☆
刺激:☆☆☆☆☆
感動:★★★★★

 絵:★★★★☆
 曲:★★★★★

【感想・概要】
相手を思う純粋な気持ちに涙腺崩壊...
短編三本の連作だけど肝心の最後が、あくまで個人的事情で完全には入り込めなかったのが残念。
映像は美しいんだけどキャラクターのデザインがマンガチックで減点一。
山崎まさよしの曲はあまりにもマッチしてて、もはや曲を聴いてもこの作品しか思い出せないという...


【ネタバレ詳細感想】
■映像
映像は今観ても美しい。
昔ちょっと観た時に衝撃を受けた訳だけど、「君の名は。」を観た後だとやはり今の方が進化してる事が分かる。
背景が実写の様なリアリティーがある絵なのにキャラクターがマンガにそのまま色を付けたような昔のアニメ的な感じ。なので最初キャラクターが異様に浮いてる様に感じた。

■桜花抄
登場人物は小学生から中学生だけど気持が良く分かる。
小学生の頃は出会う人が全て凄く特別な存在に感じられて思い入れが激しかった...

大雪で電車が遅れ出したあたりから観てる自分の方も「どうしよう」という気持ちになって凄くドキドキし始めた。
なぜそういう気持ちになったかというと、多分大雪で電車が止まるというのを全然予想してなかったからというのもあるのだけど、それ以上に貴樹の純粋な「会いたい」という気持ちに同化できたからだと思う。もしそうでなかったならもっと冷静に「もう電車は辿り着かないだろうから、ああして、こうして...」というベストと思われる策を考える気持ちになっていたと思う。
だから電車が遅れながら少しずつ進んで行って最後に止まってしまった時には「このまま止まってしまうのかもしれない」と思えて凄くストレスを感じたし、「なんとか動いて欲しい」と祈る気持ちで一杯だった。
なので夜中に待ち合わせの駅に着いて待合室に明里の姿があった時はストーリー的に居る事は分かっているのにもう涙が止まらなかった。それは貴樹に対してというより二人に対して、いやもっと普遍的に会いたくても会えなかった男女の二人に対して「本当に会えて良かったなぁ」という気持ちからだった。

ストーブの前で二人で椅子に座って、明里が作って来たお弁当を貴樹が口にして「今まで食べたものの中で一番おいしい」と誉めると、明里が「おおげさだなぁ」と返すのだけど、この時の描写が椅子の背後の下から明里のソックスを履いた足だけを映していて、「おおげさだなぁ」と言いながら内股気味の足を閉じて踵を二、三回上下させる。
この描写で明里がはにかんで「おおげさだなぁ」と言いながらも嬉しい気持ちなのが凄く伝わってきて、あまりにも表現が素晴らしくて、上手過ぎると感じて、もう新海誠は変態だと思った(笑)
だってこの踵のパタパタだけで照れたり嬉しかったりという全ての心理が凝縮されてるなんて普通気が付かないでしょ?よっぽど女子の事を観てて、妄想膨らませてるよね?(笑)
これに気が付いてる人は変態です...わたくし?ぼく?おれ?(笑)
それはさておきw、静かな雪の降る夜に二人きりというのはなんとも幻想的でいいすね。

そう言えば映画館にこんなものが飾ってあった。
フォト

ショック。ピンボケだったとは...

■コスモナウト
コスモナウトって何よ?って思ったのだけど、まぁアストロノート(astronaut)が宇宙飛行士だから似た系だろうと想像したらソ連の宇宙飛行士の事だとか...(笑)
否が応でも東西冷戦という時代背景を感じざるを得ない...(笑)
そんな事はどうでも良くて...
第二話はひたすら花苗ちゃんが健気でかわいいって事でいいすかね?(笑)
だって「会うだけでうれしくて」とか言われちゃねー(笑)
それにしても「犬みたいにしっぽがあったならきっと嬉しくてぶんぶん振っていたと思う」という表現は上手いなー
あと夜の丘で貴樹と二人で将来の話をした後に家に帰ってから犬に向かって「ねぇカブー 遠野くんも分からないんだってー」って話かけるところもたまらなく上手いすねw

花苗ちゃんがあまりに純粋でいい子なもんで、最後の場面の、思いが届かない事を悟って泣きながら眠るシーンがあまりにかわいそうでちょっと涙腺に気マスタ。
自分だったら花苗ちゃんを選ぶよ!(誰も聞いてない 笑)

なんか色々ドラマがあって思いがぶつかり合うような青春・恋愛ものよりこういう感じの方が現実味があって共感して入り込めるなー
ただ...これもしかして男子の願望を詰め込んでるだけでは...?(笑)
現実に居ないとは言わない。居る事は居る。
けれどもかなりレアものwの様な気が...w
なんだかんだ言って女子は花より団子だと思うんだけど...(個人の意見です 笑)
(女子の意見お待ちしておりますw)

ところで花苗ちゃんが波乗りするシーンで海の描写が出て来るけど波とかの描写がやはりマンガチックになってたんだけど、ほぼ静止してる景色と動いてる景色では制作が別物って事なのかな?
キャラクターが見慣れて来てたのに海の描写でまた異様に浮いてる感じが出た。
あとロケットを使って伝えようとしてる事が弱い気がする。ロケットの必要ある?みたいな。
ちなみにいつも寄るコンビニは「君の名は。」にも出てたよね?

■秒速5センチメートル
まさかあの貴樹君が都会で追い詰められた生活をしているとは...
でも実はこの三つの話は元々別の話だったそうです。後から同じ主人公で繋げられるなと気づいたそうで。

それにしても...うーん13才に引きずられ過ぎ(笑)
種子島に居た中学、高校時代だってずっと引きずってて、おかげで花苗ちゃんは悲しい思いをする訳だし。社会人になっても引きずってて好きでもない子と三年間も付き合ってかわいそうな思いさせてさー。
明里と特別な何かがあった訳でもないのに引きずり過ぎじゃない?

これは個人的な話しなんだけど社会人になって修羅場を散々くぐり抜けて来たせいでそもそも過去に引きずられるという感覚自体がもう無いんだよね。いつも戦場を走り抜けてる様な感じだったから「あの時...」とか振り返ってたらやられて死んじゃう(笑)
まぁそんな訳でここでの貴樹君には残念ながら全然感情移入できなかった。

だから「One more time,One more chance」が始まったところからは一般的な回想シーンとして捉えてグッと来て涙腺が刺激された。人生の終わりに走馬灯のように思い返すような気持ちで...

秒速5センチメートル 山崎まさよし 「One more time,One more chance」

唯一劇の流れとして観たのは、花苗ちゃんが空港で飛行機が飛び立つのを金網越しに見送るシーン。もう花苗ちゃんがかわいそうで...w

最後は良かったね。
これまで何も建設的な事をして来なかったのに最後だけいきなりハッピーエンドとかは無いよね。
それにしても新海監督は偶然会うのが好きだね(笑)

【関連】
経緯:http://open.mixi.jp/user/13548221/diary/1958830967
視聴対象リスト:http://open.mixi.jp/user/13548221/diary/1958849576
本フォーマットの説明:http://open.mixi.jp/user/13548221/diary/1958912013
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