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2020年05月23日20:01

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夢のブラウントラウト（2020年度の毛鉤釣り　part3）

コロナ禍の状況は恐らくは来年も変わらないと思います。後はワクチンや治療薬の実用化が何時頃になるのかが決め手になるのでしょうね。それまでは新しい生活様式を徹底させるしか方策がないのが現実です。

5/22～23が2連休となっていたのですが、このタイミングで大阪府（私は奈良県在住）の新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が解除されて、自粛要請が緩和されました。私が趣味とする所のアウトドアにおいて、如何なる事が可能であるのか？その答えが今回のツーリング及び釣りなんだと思います。少なくとも登山は今年は無理だと考えています。

これまではなるべく近場の、人のいない渓流での釣りに勤しんでいた訳ですが（これでも確かに不要不急の移動には抵触するのですが）、今回は長野県の梓川までバイクで釣行しました。この両日において、人と接したのは…

・ガソリンスタンドの2ヶ所（後の2ヶ所はセルフにて）。勿論ヘルメットは被っている
・長野県の同一のコンビニを計3回利用。勿論マスクは着けている
・地元の釣り師2人と談笑。もちろん距離を空けて。私が県外者である事は判っている
・リンゴの里こばやしでお土産を購入。その時の客は私1人

というものでした。これでも批判される方は幾らでもして下さいな。

5/22
バイクで家を出たのは3時でしたが、今は明るくなるのが早いので高速道路を走らせているだけでもツーリング気分が味わえます。東海北陸自動車道の飛騨清見ICで下りると、上高地の釜トンネル前からは梓川の下流側に向かって走らせて、松本の手前10km辺りにある赤松頭首工跡まで。時刻は7時を過ぎており、朝食後はこの辺りにある灌漑用水路を偵察していました。それと言うのもこの用水路にもブラウントラウトが生息しているとの情報があったからです。色んな魚種を釣って見たい私としては、良型のブラウントラウトを釣り上げるのは念願でもありました。用水路に見切りをつけた後は、いよいよここから梓川を釣り上ります。

【場所】梓川、赤松頭首工跡から上流
【時間】10:00から14:00まで
【天気】快晴。日中は日差しを浴びると暑い位
【状況】梓川の上流域は上高地を流れる清流ですが、沢渡を過ぎた辺りからは奈川渡ダムや稲核ダムで堰き止められるので、その下流域の水質は白く濁っています。流れも緩やかなので、藻が繁殖していたりすると微かに臭かったりします。要するにお世辞にも綺麗な渓相とは言い難いです。それでもこの流域に惹かれるのは、大正時代から上高地の大正池等に放流されていたブラウントラウトが落ちて来ているからなのです。他にもカワマスが放流されていたのですが、こちらはイワナとの交雑が進んでいる様です。要するにこれらの魚はもちろん外来魚、生態系に悪影響を及ぼすので現在では放流は禁じられています。それでも…釣り人にとっては憧れの対象魚でしかないのです
【釣果】坊主。つまりは0匹
ヒットフライ…なし
【感想】漁協にとってはブラウントラウトは駆除の対象でしかないので、釣り人にも持ち帰りを勧めています。よって釣り切られているのか、生命反応が全くないです。雑魚狙いでもあったのですが、それすら居ない。これでは死んだ川でしかありません。余りの状況に嫌気が差して、再び上高地に向かってバイクを走らせると、梓川を偵察していました。恐らくは入渓した場所が悪かったのだと思い直して、明日はリベンジしたいと思います

5/23
何の変哲もない人の居ない所でキャンプをしていました。雑炊橋にバイクを停めると、既に2人の地元の釣り師が準備をしていました。一緒に釣り上がっても良いかと尋ねると、フライの初心者に教えながら釣り上がるのでどうぞ先に行って下さいとの事でした。私はこの場所が初めてだと伝えると、釣れる魚の種類や良く釣れる場所まで親切に教えて下さいました。こうした人との触れ合いは本当に有り難いです。そしてその機会を奪っている新型コロナウイルスよ早く終息してくれと願わずにはいられなかったのでした。

【場所】梓川、雑炊橋から上流と稲核ダム下の限られた区間
【時間】7:30から11:30まで
【天気】晴れ時々曇り。昨日に比べると過し易い
【状況】河川の規模が大き目なので、昨日に引き続いて天龍テンカラ風来坊 TF39TA を3.9mで使用しています。レベルラインは3.9m+1尋で、ハリスも1尋としています。この辺りの渓相も、規模こそ少し大き目ではあるものの、川底の石の感じとか流れの緩やかな所は石徹白川にそっくりです。但し水質は白く濁っているので、ドライフライだと気付かれない恐れがあると思われたので、本日はテンカラ毛鉤で通しています。私はフライフィッシングのルースニング（浮き釣り）が余り好きではありません。水面下を狙うのであればテンカラに限ります
【釣果】厳密に言えば0匹。しかし私としては凡そ45cmのブラウントラウトを釣り上げた充足感で満たされています
ヒットフライ…#14のビーズヘッド・パートリッジ＆オーストリッチハール。つまりは私のオリジナルのテンカラ毛鉤
【感想】雑炊橋から上流は丁寧に釣り上がったのに生命反応はなし。魚が居る気配が全くありません。引き返す途中であの地元の釣り師2人とも話したのですが、ドライフライにもルアーにも反応がなかったとの事でした。教えて頂いたここから更に上流のポイントに行って見る事を伝えてその場を後にしました。
その稲核ダム堰堤下流400mから100mの間も全く反応がありません。普通であれば幾ら魚影が少なくとも、リリースサイズの小さな個体がちょっかいを出して来たりするものなのですが。そして或る何でもないチャラ瀬を流していた時の事、毛鉤をピックアップしようとした時に妙な根掛かり感が…竿を立てるともぞっと動いて、その後は底にへばり付いています。えっ、間違いなく大物やん。更に竿を立てると、厳つい顔が現れて、体表にはブラウントラウトに特有の赤い斑点が鏤められています。それからは浅瀬に取り込もうと5分ばかり格闘していました。しかし何処かで諦めている自分が居ます。何故ならばテンカラのラインは長いのでラインを手繰り寄せて取り込む必要があり、しかも使用しているランディングネットが小さ過ぎるのです。リリース前提なのでこんな大物を手掴みにするには忍びませんし。もちろん釣り針もバーブレスフックを使用しています。
浅瀬でじっとしている、目測で45cmのブラウントラウトをランディングネットで掬おうとするも全く入らなくて、そうこうしている内に息を吹き返して猛然と走り出してしまえば、握っているラインは呆気なく切れてしまったのでした。暫し唖然…。しかし考えて見れば、釣れたという証明写真を撮るだけの為に更にいたぶるのもどうかと思ったし、今回はこういう釣りであったのだと納得したのでした。これで天龍テンカラ風来坊 TF39TA の入魂を果たしましたよ

㊧　雑炊橋より、梓川
㊨　梓川を釣り上る

㊧　目測で45cmのブラウントラウトを掛けた所
㊨　天龍テンカラ風来坊 TF39TA（テレスコ・アジャスター） 3.3⇔3.6⇔3.9m

㊧　稲核ダム堰堤下流100mは禁漁区
㊨　安曇漁業協同組合の管轄

㊧　地元の釣り師の車と共に
㊨　りんごの里こばやし

㊧　赤松頭首工跡より、赤松発電所
㊨　梓川の灌漑用水路

手早く帰り支度を済ませると、お土産を買い軽い昼食を摂ってから現地を後にしました。帰りは長野自動車道の松本ICから高速に乗って、PAでガソリンスタンドに寄った以外はノンストップで16時前に家に帰り着きました。久々のバイクツーリングも最高でした。

走行距離、546mi=878.7km
給油量、49.92L（ハイオク指定）
燃費、17.6km/L

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