【 一刀で三箇所が切れていた 】
双子の妹の証言。
母の母が大事にしていた夫の形見。
裏地にびっしりと千字文が書かれた羽織を !
こともあろうか 〜 二階の九畳間で練習中に刀で
ばっさりと ! 切ってしまった兄。
尾道商業学校を来春卒業を控えたの五年生の夏休みの出来事。
切れていたところは 【 背中・胸・袖 】 の三箇所。
妹の証言。
羽織は押入れの上の棚に裏向けで掛けてあった。
棚の幅は一尺・約30センチ。
これが原因である。
普段はこの棚には何も懸かっていない。
この日に限って形見の羽織が陰干しにされていた。
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