【 母の母の自慢話 その2 】
後日談。
中国銀行・三原支店の大金庫の扉をわずか5分で開けた父。
この話を母が聞かされたのはお父さんが亡くなったあと。
母の母と現場に立ち会った跡取り息子の長男とがよく話していたとのこと。
母の母はこの長男に現場での詳しい話を聞きたがっていた。
ところが〜まだ二十歳になったかならんかの時。
長男さんも〜お父さんがどうやって開けたかよく分からなかったらしい。
しかし折角開けた金庫の扉を バタン ! と閉めた。
よほどこの事が強烈に印象に残ったのでしょうね。
原因はお金であったらしい。
支店長も金額を聞いていたにもかかわらず !
こんなに簡単に開けられるとは夢にも思わなかったのでしょうね。
だからわずかな謝礼で済まそうとしたらしい。
それが父は気に入らなかった。
父は最初に報酬額を言っていた。
今の言葉で言えば 【 技術料 】 である。
技術料をタダだと思っている日本人が圧倒的に多い。
そんな中 父は法外(自分では当然)な金額を請求したらしい。
しかし 〜 いくらかは誰も知りません。
その金額が ! 5分間 !
時間給にしたら〜いくらになるの ? と考えるのは銀行員。
支店長も所詮サラリーマン。
納得できなかったのでしょうね。
父に仕事を依頼する前に支店長は金庫の製造メーカーに連絡していた。
メーカーは金庫をブチメグ(広島弁で壊す)か
新しいのを買うかの二者選択を言われたらしい。
父が帰ったあと支店長はすぐに飛んで来た。
その通りにしたしますのでお腹立ちを収めてください。。。
それで父は何も言わずに銀行に出向いた。
今度はお茶を飲みタバコを吸いながら 〜 ゆっくりと時間をかけて開けたらしい。
この話 ・・・
三原中で有名になり知らない人はいなかった ! らしい。
このお陰で貧乏人の子沢山の一家はしばらくは潤ったとの事です。
母の父の判断は大正解 !
銀行の大金庫を開けてくれ ! などと言う仕事は
一生に一度 ! 有るか無いか。
ここは腕の見せ所 ! 踏ん張りどころ。
大勉強などしてはならん ! の見本。
ねっ ! 面白いでしょ。
タイムマシーンがあれば行って見てみたいね。
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