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2019年10月14日14:35

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プチ検証:浸水被害とハザードマップ

先日は、ハザードマップを見て「避難しない」という判断をした、という事情があるので、ハザードマップの精度や信頼性が気になります。そこで、今回の浸水発生エリアの空撮写真・映像を探して、ハザードマップと見比べてみました。

確認したのは、長野市(千曲川)の穂保と篠ノ井小森、水戸市(那賀川)の飯富町〜岩根町の3カ所。

(1) 報道される頻度が一番高い長野市(千曲川)の穂保(ほやす)地区。

以下は決壊場所の北側の全景。(写真左)
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/photonews/photonews_nsInc_201910130000118-9.html

写真の左上に見えるのが新幹線の高架線路で、その向こう側まで浸水しているのがわかります。向こう側には新幹線の車両センターがあります。
ハザードマップでこの地域の想定浸水を見ると、全域が10〜20mです。今回の浸水は、目で見た印象だと3〜4mだったのですが、国土地理院の推計では最大で4.3mとのことなので、印象通りです。ということは、想定の半分以下だったということになります。報道ではどうしても「大被害」という印象になってしまいますが、客観的には想定よりも軽い被害だったと言えそうです。もちろん、被災地でそんなことを言ったら不謹慎ですけど。(^^;;

以下は、新幹線の、さらに先にある「北しなの線」豊野駅の全景。(写真中)
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/photonews/photonews_nsInc_201910130000118-23.html

線路のところで浸水が止まっているのがわかります。よく見ると家の1階の窓が見えるので、水深は1m以下だと思われます。このエリアの想定浸水は5〜10mなので、ここも想定以下です。そして、5m未満の想定エリアでは浸水被害はなかったと推定できます。

(2) 長野市(千曲川)の篠ノ井小森の全景。(写真右)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019101300152&g=soc&p=20191013at27S&rel=pv

写真説明は「長野市周辺」なんですが、報道されている篠ノ井の小森か横田じゃないかと推定して、地図と照合してみたら、小森であることが判明しました。写真手前にある丸い芝生は篠ノ井中央公園なんですが、これがエリア確定の決め手になりました。写っている橋は岩野橋。
このエリアは、写真の外側エリアを含めて、想定浸水が10〜20mです。浸水しているのはそのごく一部。おそらく、水深も3m前後じゃないかと思われます。

ちなみに、千曲川は2006年にも決壊しているそうなので、もともと氾濫・決壊が多い川ではあるみたいです。

(3) 水戸市(那賀川)は以下のニュース映像。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191013/k10012129291000.html

レポーターは飯富町と言っていますが、地形を確認すると、隣接する岩根町が正確。
ここの想定浸水は、5〜10mで、一部が10〜20m。映像を見る限り、水深は3m前後だから、ここも想定以下の浸水だったことが確認できます。
隣接する飯富町は想定が10〜20mですが、ここもおそらく想定以下(5m以下)だったんじゃないかと思われます。

(結論)
こうしてみると、現在発生している浸水の大半が想定以下である可能性が高そうです。
仮に近隣河川で氾濫・決壊が発生する(確率100%)と仮定すると――、発生場所が自宅の近くである可能性は(河川の長さにもよりますが)10〜1%程度であり、さらに自宅に浸水が到達したとしても、想定以下である可能性が高い――。とりあえず、そんな結論が出せそうです。
ちなみに、我が家の想定浸水は0.5〜3mで、ちょっと歩くと0.5m未満エリア。(^^;;

ところが……、
これを書きながらニュースで目に入ってきた宮城県丸森町を、ハザードマップで見てみたら想定エリア外でした。それも、おもいっきりハズれていて、周辺地区を含めて真っ白です。まあ、映像だと、丸森町役場の玄関がぎりぎりセーフというレベルなので、水深は1m未満、0.5mくらいじゃないかと思いますが…。

いずれにしても、こういうケースもまれにあるということなんでしょう。まあ、これは想定ミスになるのかな。

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