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2019年12月30日03:56

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映画「サイゴン・クチュール」感想

「サイゴン・クチュール」というベトナム映画を見まし
た。ざっくり言えば現代ベトナム版「プラダを着た悪魔」
ですが、キュートで可愛く、軽やかでポップ、笑い有り、
そしてホロリとさせてくれる映画でした。物語は1969
年のサイゴンから始まります。20代前半程の女の子の
主人公・ニュイは9代も続くアオザイ(ベトナムの伝統的
な民族衣装)の仕立て屋のワガママ跡取り娘。しかしその
アオザイには全く目もくれず、当時の欧米で流行したファ
ッションを着こなすだけでなくそれを自らデザインし作っ
ていきます。彼女の夢は欧米ファッションの自分の店を
持つこと。何とかアオザイの仕立ての技術を学ばせ店を継
がせようとする母と対立します。そんな時、何とニュイは
2017年の大都会となった国際都市サイゴンにタイムス
リップ。洋服をコーディネートしてもなんせ50年前の人
ですから、感性が古くて相手にされません。
ワガママを封印し悪戦苦闘しながら、最先端のファッショ
ンを学んでいくニュイ。そんな中、アオザイの魅力にも気
付き始めていきます。果たしてニュイは現在のサイゴンで
も才能を開花させる事が出来るのか?9代続く仕立て屋は
どうなってしまうのか?この映画の見所としてはまず何と
いっても衣裳。2017年の衣裳は銀座や表参道、都会の
百貨店で売られているようなおしゃれな衣裳が次々と出て
きます。ニュイ含め他の登場人物も1シーン毎に着ている
衣裳が違う程。しかもニュイや彼女の母、彼女のライバル
、ボーイフレンド、職場の同僚等はほとんど美人で可愛く
てカッコイイし爽やか。そんな人達が最新のおしゃれな
服を着ているのですからファッションが映える。2つ目の
見所としては母娘の関係を軸に「伝統を受け継ぐ事」の
大切さや難しさを語っている所。ここが派手な見た目だけ
ではない、観客の心に迫ってくるホロリとさせてくれる
所です。この映画の監督もプロデューサーも脚本家も衣裳
も女性という事で、男性の僕では気付かなかったこの映画
の他の魅力を女性のお客さんなら気付くかもしれません。
ベトナム映画の底力恐るべし、見て損はしない映画だと
思いました。
http://saigoncouture.com/

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