空は大きい!/フロウライト
2011年12月07日
昨日は、こんな本を読んでいました。
般若心経のすべて
比叡山延暦寺の大僧正が語る
小林 隆彰著
新人物往来社 2009年7月
比叡山延暦寺大僧正による般若心経講義。
般若心経の珠玉のメッセージと共に般若心経の極意を伝える。
☆
平易な言葉で、 わかりやすく、すぐに読めてしまう本でしたが、
やはり、深い教えでした。
で、「空」について、
この本から抜き出してみると、
☆ *
「空」とは、
大きいから空。
広いから空。
自由だから空。
生かされているから空。
囚われないから空。
こだわらないから空。
決めつけないから空。
何も持たないから空。
わからないから空。
それでも行くから空。
さあ行くぞ!
そら行くぞ!
☆
「空」について、抜き書きしてたのが、
そのまんま、
般若心経の、大雑把な意訳になってしまいました。
さて、「空」については、
何となくイメージが掴めたものとして、
先へ進みます。
般若心経に書かれているもう一つのキーワードは、
何でしょう?
色即是空が有名だから、「色」かしら?
ところが、どっこい、
外れなのでございます。
般若心経のもう一つのキーワードは、
皆様が一番大好きなもの、
もちろん、私も大好きなもの。
それをキーワードにしたからこそ、
ロングヒットしているんですねえ。
それは「苦」。
皆様の苦笑が聞こえてきそう。
「 クッ!」
では、この苦しみについて理解するために、
先ほど列挙した、
「空の意味を逆さまにしてみてみることにします。
小さいから苦。
狭いから苦。
不自由だから苦。
生きねばならないから苦。
囚われるから苦。
こだわるから苦。
決めつけるから苦。
持ち続けようとするから苦。
わかろうとするから苦。
でも、行かないから苦。
「苦」の状態に留まるか、
それとも、「空」の状態で進んでいくか?
どちらにしますかと、お釈迦さまは、語りかけてくるんですね。
面白いのは、
「苦しみを捨てることにもこだわらないでいいんだよ。」
とお釈迦さまが語っているところ。
「捨てよう」ということにこだわれば、
それがまた、執着になっていくんですね。
「空」の心で、
からっぽの心で、
大きな心で、
ただ前に進んでいく。
どこに辿り付くかなんて、どうでもいい。
今歩いている自分の足が、
生かされて歩いているのだから、
きっとどこかへ辿り付く。
大地が支えてくれている。
空が見守ってくれている。
風の吹くまま、気のむくまま。
そして空は、声をかけてくれている。
「そらっ!」ってね。
これが般若心経のハンニャ=知恵なのだ。
「そらっ、一緒に行こう!」
その知恵を携えて、
その声に包まれて、
旅は続くんですね。
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