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2022年04月26日17:19

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日本の石炭火力発電

いまだに「石炭をくべてボイラーで蒸気つくってタービンを回して発電」していると思っている人もいそうなんだけど、そんな発電所はすでにない。

最新型の日本の石炭火力発電システムはとんでもないことをやっている。
・石炭は微粉末にしたのち、ガス化する。空気・水・石炭から水素・一酸化炭素を作る。
(その過程で硫酸・硝酸・ガラス状スラグ、石膏などを製造)
・ガス化炉は高温になるので廃熱で発電。
・できたガスでガスタービンを運転、軸出力で発電機をまわして発電。
・ガスタービン排気はまだまだ高温なので蒸気を発生させ、蒸気タービンを回して発電。
・石膏・ガラス状スラグはセメント等の材料。硫酸・硝酸はもちろん工業的にとても有用。
・高温のCO2は水と反応させると水素を作れるので水素はガスタービン発電にまわす。
・各部を冷却した水は近隣地域に給湯可能なので、周辺地域のガス・電気使用量が減る。
・最終的にCO2は出るが圧縮・液化して地中埋設が可能。
 送電端効率で40%軽くを超えるという驚異的な性能が何年も前に実現している。
 連続運転の世界記録はまだ中国と競っているようだ。

 さらに空気を使う方式・酸素を使う方式など高効率化に余念がない。

 アメリカもドイツも日本の最新鋭石炭火力発電には及びもつかない(もちろん中国やインドは以下略)。日本の最新鋭石炭火力発電システムは運転(メインテナンス)コストがかかる、ということはあるようだが工業用に使える副産物も作ってしまう「飛び出た杭」とでもいうべき存在である。
 製造するのにかかった分のコストをまともに回収できない太陽光パネル(設備費用の半分近くを税金から補助金として受け取って、電力事業者の売値の倍の価格で買い取らせ、10年正常に運転できたら元が取れるかもしれないが、災害などで壊れ、森林破壊もやらかしている)や風力発電(あの風車の塔、20年ぐらいで腐食がすすんで解体を余儀なくされる。ブレードやベアリングも同様)よりマシだと私は思っている。

「日本は遅れている!欧米を見習え!」というのは誤りである。

■日本に難題、石炭火力「30年廃止」 G7環境相会合声明原案
(朝日新聞デジタル - 04月26日 06:03)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6936036
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