たくさんのバイアル、たくさんのシリンジを並べて作業してはいけない。それは必ずといっていいほどヒューマンエラーの原因になる。
今回の場合は、私なら以下のような手順をとる。
希釈するときは希釈用のシリンジ(今回は1.8mLなので2mLのシリンジを1本使用、接種用とは違う形のものを使う)だけを用意し、バイアルに生理食塩水を注入したら次の作業台にバイアルを移動させる。これは2回希釈する誤りを避けるため。
次の作業台ではバイアル内でワクチンが完全に溶けたことを確認する。溶けていなければ静かに攪拌し(強く振ってはいけないと添付文書に書いてある)次の作業台へ送る。
ワクチンが溶けたバイアル1本と6本の接種用シリンジ(1mL)だけを用意し、6本のシリンジにワクチンをわける。
ワクチンを取り出したあとのバイアルは蓋のある専用の箱に廃棄する。絶対に作業台上には戻さない。
作業台(トレーでもいい)には必要数だけの物品を出し、かならず数を数えながら作業する。ひとりで順次行うこともできるので、人員不足は言い訳にはならない。
ヒューマンエラーは手順をしっかり考えて行うことで減らすことができる(なくすことは簡単ではない!)。
手違いがありました、と謝罪するよりも、手順の見直しをしっかりやってほしい。
■ワクチン接種で5人に生理食塩水を誤注射 沖縄県浦添市
(朝日新聞デジタル - 05月16日 15:36)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6519559
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