mixiユーザー(id:91293)

2020年11月18日22:26

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「時空のさざなみ〜重力波天文学の夜明け」

物理学と宇宙論に関する自分の知識の中途半端さを思い知った本。
物理や化学は仕事でもそれなりに必須だったりするんだけど、これはちょっと頭がよじれるほどのパラダイムシフトを味わった。

重力波が一般相対論で予測されていたということは知ってた。
一般相対論では重力によって空間がひずむ、ということもわかってたつもり。が、空間がひきずられる、というのは新しい知見だったね・・・言われてみれば当然なんだけど、まるで気づかなかった。

重力波検出、ウェーバーのアルミニウムバーがなぜ重力波を検出できなかったか、も「感度が足りない」と思ってたけど、それだけじゃない。重力波は空間そのものの変形なので、アルミニウムバーも検出用のセンサも機器も全部同じように変形するので・・・そりゃ検出のしようがない。

ビッグバン宇宙論は知っていても「宇宙のサイズは最初っから無限大だった」という考え方は初めて見た。そりゃ現在のサイズが無限大だとすれば、昔だって無限大のサイズであっても理屈は通る。

宇宙にある鉄より重い原子核は超新星爆発で生み出された、というのも古い知識だった。今では中性子星同士の衝突によって生み出される・・・え゛?
ということは、中性子星はそんなにたくさんあるのか?

重力波の検出でも、普段ローノイズな仕事をやってるおっさんが「桁がおかしい!」と思うほどとんでもない高精度なことをやってるのは理解し・・・たのか?

他にもいろいろと知識の刷新ができた気がする。とんでもない本だった。積んでいたのがいまさらながらもったいない。

チャンスがあったらKAGRAとかも見学に行きたいね。

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