mixiユーザー(id:91293)

2019年01月21日19:17

225 view

公開されたのでちょっと波形観測

「音公開前の日記」はこちら>
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1970059633&owner_id=91293

一応、私は電子計測関係で飯食ってる技術屋さんです。

画像は両方とも、オシロスコープの同じレンジ(振幅・時間とも)で撮影している。

まず最初の画面が「自衛隊のP−1が受信したレーダーの音」をオシロスコープで見たもの。音を聞いてもわかるとおり、電波は連続して発射されているように聞こえる。
防衛省のサイトには「※一部、保全措置を講じています。」と書いてあり、波形からも推測できるが、高い周波数の成分は除去されているらしい。そのため「波形」は短いパルスにはなっておらず、連続波形のように見えている。
ほぼ一定の周期(音の高さといってもいい)をもつ音が乱雑に変化しているのがわかる。耳でも「ひどい音」に聞こえるのはそういうことだ。
韓国海軍が使っているレーダーはこのシリーズ>https://www.thalesgroup.com/en/stir-tracking-and-illumination-radar で、完全に照準用(敵を撃つための)レーダーである。韓国以外にもオランダや台湾なども採用しているので、自衛隊が保全措置を講じるのも当然だろう。それはしかたない。
当然、詳細は明らかにされていないが、高度なレーダーシステムだということはわかる。
連続波の部分は約160μ秒の周期をもっていることから、24Km以内の範囲を扱うレーダーだとも推測できる。(電波は光速で進み、反射して戻ってくる。その往復時間から計算できる)

さて、2番目の画像が一般の探索用レーダーのものだ。音を聞いてもわかるとおり、断続的だ。アンテナの向きによって電波が届く・届かないが繰り返されるのでこうなっている。長いのと短いのがあるが、これはメインローブ(アンテナの前に向いた電波)とバックローブ(アンテナの後ろに出てしまう不要な電波)だと思われる。
波形を詳しくみると、短いパルスが1.3m秒ごとに出ている。距離にして180キロメートル(100カイリ?)程度の探索をするためのレーダーだろうか。

さて、オランダのタレース社や周辺諸国がどんな反応をしますかね・・・

防衛省、レーダー照射事案発生時の“音”公開 事案に関する「最終見解」も
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=128&from=diary&id=5465241
6 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2019年01月>
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

最近の日記