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mixiユーザー(id:9069628)

2019年09月22日06:50

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ミヤマシロチョウの思い出

 2008年7月19日、茅野市の天然記念物、長野県の特別希少動植物指定になっているミヤマシロチョウを初めて見た。それは保護活動をしているグループの観察会に参加させてもらったから見られたともいえる。このチョウは明治34年、日本で初めてここ八ヶ岳山麓で発見された。このような絶滅危惧種にもなっている動植物には、地元の人の案内なくして見たり知ったりできない。今回のミヤマシロチョウもそうだが、シナノコザクラ、ヒメホティランなどもそうして知ることができた。

 奥地まで車で入り、そこからアブ除けのネットを頭からかぶり、長袖に手袋の出で立ちで、標高1,700メートルほどの生息場所まで歩くことおよそ40分。羽根を広げると6センチくらい、半透明の白い羽根に黒いボカシたような筋紋が入っている。母チョウはメギやヒロハノヘビノボラズに産卵するが、このトゲのある木は邪魔者扱いで伐採されたり、他の高木による森林化で生息数は激減してしまったという。そのため茅野市や原村では生息地一帯の植生を管理し、保護と合わせて住民や子供たちへの自然教育の一環として活動している。

 卵は葉裏に10ヶ以上まとめて産みつけられ、孵化した幼虫は糸をはいて巣を作り集団で生活する。3齢幼虫の時にその巣の中で集団越冬するが、熊に食われてしまうこともあるとその時の説明で聞いた。吸蜜のためにバイカウツギやアザミやクガイソウの花から花へゆるやかに飛ぶさまや河原の浅瀬で集まって吸水している様子は、絵になる光景であった。まるで子供に還ったような心地もして、その優雅な姿を見たり写真にも撮ることができた。その後そこには、一帯に生息している各種チョウの写真撮影を兼ねて一人で行ったこともある。ただその時は孵化後の出現時期に早かったのか遅かったのか、このチョウを見ることはできなかった。

 チョウに因んだ更なる願望は、ヒメギフチョウを見て写真に撮ることがある。昭和20年代に入笠 山山麓に生息していたことは、詩人・尾崎喜八の著作の中に何度か出てくることで知った。卵を産みつける食草のウスバサイシンや吸蜜するカタクリもあることから、きっとどこかに生息しているに違いない。気に入って移り住んだこの地で、自然、歴史、文化、そして人から多くを学んだり知ることができるのは幸せなことだと思う。

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