グルメの部屋(713)広尾ボッテガ 名店アロマフレスカから独立したシェフの繰り出す北イタリア料理の店
イタリアン <2019年ミシュラン東京☆ ��>
住所: 東京都渋谷区広尾5-17-8 アプリシエ広尾 B1F 03-6450-3933
(評価)☆☆☆1/2☆
(＊評価基準:☆5=毎週行きたい/ ☆4=月1回は行きたい/ ☆3=年一回程度/ ☆2=もう行かなくても/ ☆1=絶対行きたくない）
＊評価については、事前期待と事後評価にギヤップがある程(事後評価の方がいい場合)高くなるように☆を付けています。またシナリオを持っている店を評価しています
(コメント)
2019年度ミシュラン東京最初の訪問は昨年初めてミシュラン☆を獲得したニューカマーの店です。この店は昨年ミシュラン獲得後、あっという間に食べログも４点台の高得点のお店になりました。直近は予約で埋まっているそうです。ここの笹川シェフは、イタリアンでは一番好きな銀座の「アロマフレスカ」「カーザ ヴィニタリア」を経て、独立したので期待して訪問しました。場所は広尾駅から商店街を通り抜けて、ちょっと路地に入った広尾カレーのビルの地下にあります。店内は、カウンター８席とテーブル席ひとつで事前にカウンターをお願いしました。内容は前菜2品、パスタ、メイン(牛肉のロースト)、ドルチェ３品でひとり15,000円(スパークリング・白ワイン含む)でした。さて、メニューに目を通すと、見たことない品がありますね。今日のオーダーは以下のとおり。
完熟トマト、プッラータチーズ、柑橘のサラダ
「ヤリイカとカラスミのタリオリーニ」
完熟トマト、完熟パンチェッタ、卵黄で和えたパスタ
牛肉のロースト いろいろな茸のクレマ
デザート(アイスクリーム)
いろいろなサラーメとグアンチャーレ、野生のルッコラ添え - ５種類のサラミとグアンチャーレ(豚トロの塩漬け熟成)にルッコラです。熟成色のがグアンチャーレだと思うのですが、旨味の濃さと脂身の上品さに悶絶です。サラミも上品でクリアな脂感で、さすがボッテガクオリティです。ここでフォカッチャが来ました。絶妙なカリカリ感があります。ヤリイカはカラスミが絡み合って絶妙な味でした。特に美味しかったのは完熟トマトのパスタで、チーズと卵黄がよくミックスしていてトマトのカルボナーラでした。黒毛和牛のローストと夏トリュフ - 甘みのある牛肉に、コクと透明感のあるソースが上品な味わいでした。デザートは、マスカルポーネ。酸味が柔らかく、クリームの食感がとても食べやすいです。クセのない蜂蜜もいいバランスです。感想としては「アロマフレスカ」のような綺麗な少量多種の料理と想像していましたが、対照的にイタリア北部の郷土料理といった感じで一皿一皿がボリューミーで古典的な料理でした。笹川シェフの料理は単なる骨太な郷土料理ではなく、細部まで考え抜かれ、緻密で洗練されていています。そして、カルパッチョやトリッパのように同じ呼称でも、まったく別物の独創的でオリジナリティー溢れる料理を生み出すセンスと才能が素晴らしいです。肉の火入れも絶妙でした。最後は笹川シェフがお見送りしてくれました。今回はテーブルではなくカウンターだったから、シェフも話しかけるとイタリアの料理のことやパスタについて色々と話してくれ、とても面白く、穏やかで良い人のようでした。
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