魚や虫なのについてを例に考えてみよう

■「心臓が痛い」動物の虐待防止広告　子犬捨てる親子を非難した理由　　柔らかな絵に突然「犯罪者」の文字
(ウィズニュース - 08月07日 07:00)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=220&from=diary&id=6185960

↑mixiニュースを取り上げてわざわざ日記を書くことはあまりないのですが…ちょっちおいら的に見過ごせない話題なので…


日本にはタマゾン川というものが存在します。正確には多摩川なんですが、あまりにも外来種が多くなりすぎて日本在来ではない魚だらけになってしまったがために「アマゾン川のようだ」としてタマゾン川と呼ばれ始めたのはもう10年どころではない昔の話。文献によると多摩川では半世紀以上前から外来魚が確認されてるらしいしね。
これは結局、外来種の密放流をしている人がいるってことなんです。

タマゾン川に限らず、日本中で密放流が横行しています。
しかも密放流だと認識していない人、いっぱいいます。
そこでよく言われる理由は以下のとおりです。

●飼えなくなったけど、自然に返してあげるんだからこの子（生き物）も幸せだよね。

↑言い訳です。
無知で言っているならば本来生き物を飼うための知識すら持ち合わせていないですし、知っていてやっているならば在来生物に対するテロ行為です。
そしてどちらも放流個体及びその他の個体に対する殺傷行為です。

飼育環境だけでなく、自然環境にもそこで生きられる生き物には上限があります。川に魚を放したり森に虫を放したりしたら、その分だけそもそも生きていた生き物が食いっぱぐれる可能性があります。
その結果、放流された生物が死ぬこともあれば、在来の生物が死んでしまうこともあります。
罪悪感を放棄した生き物を殺している行為、それが密放流なんです。


ところがその背景には、ペット業界の悪しき部分も見えてきます。

飼育者に対しての情報提供や教育等を行っているペット店があまりにも少ないんです。

何故か？

飼う側が本気じゃないからうるさい（本当に生き物の事を考えている）お店からは買わない→売れさえすればいいお店が生き残る、わけです。

まともなお魚屋さん（非食用）ではね、こういうことを言ったりもしてくるんですよ。
「飼える数だけにしましょう」
「魚が大きくなって窮屈になったら大きな水槽に買い換えなくてはいけないですよ」
「もしどうしても飼いきれない場合には（無料で）引き取ります」
ってね。まぁ引き取ったあとに飼育されるか餌になるかはお店次第ですけれどもね（笑）
ただそういうお店は、まぁ潰れます。残念ながら生き残るのは難しいです・

何故か？

そもそも魚や虫の飼育が上手い人は、あまり殺さないんですよ。
殺さないからあまり生体を買わない。
新たに生体を買うにしても受け入れ体制を整えてから買うので、衝動買いがとても少ない。
なんなら自分で増やしてしまうので、買う理由がない。
でも飼育に対してのリテラシーは高い。だからまともなお店には飼育が上手くてリテラシーの高い客が寄ってくる。

そうでない客は金儲け主義で客にうるさく言わないお店に行く。しかしすぐに殺すので何度もそこで生体を買う。なんならそういうお店なので健康じゃない生体まで売られる。何度も何度も買う。「すぐ死ぬのはろ過が足らないからですよねー」とかいいながら追加のろ過装置を買わせてバクテリアとかも買わせてコケ取り舞台も大量に買わせて、そして客が飽きて諦めるまで買わせ続ける。

まともなお店はまともだからこそ売上が低迷し、まともじゃないお店ほど生体よりも金儲け優先なので売上を伸ばす。

そういうペット業界の悪しき部分があることを生き物の影に隠して、飼育側にはそれを見抜けないで気づかずにその片棒を担いでいる、という部分もあるのでね、飼育者はそこにも気をつけねばならんのですよ。


だから犬猫を捨てることが虐待、って言うだけでなく、たとえそれが（一般的に低能で心すらないと言われる）魚や虫であっても野に放ってはいけない、ということです。


ついでに言いますが、在来種であっても飼育種は野外に放流しちゃダメ。
飼育環境下での病気や生き物（飼育生体以外にも目に見えない生き物いっぱい）を野外に放流する可能性があるので、生態系に影響を与えます、ってことで。


飼った以上は最後まで買い切る、場合によっては自ら殺処分する、そのぐらいの覚悟がないなら生き物は飼わない方が良いです。これは大げさではなく、法律の関係で申請していないと飼育している個体が飼育不可となる場合もあるからで、その時には自らの手で…ってのもありえるからなんですよ。
覚悟と共に情報収集も大事ってことだはんでね。