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2020年04月30日09:16

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二次元と三次元

私は、基本的に自分が歌っている以外の合唱音楽を、CDとかyoutubeなどで聴くことは無い。他のクラッシックとかポピュラーはわりと聴く機会は多いのだが、ほとんどの場合すぐ飽きてしまう。しかし、合唱の演奏会はよく聴きに行く。この違いはなんだろうと考えた時、合唱の演奏はデジタル化した2次元では地味というか単調にどうしても聴こえてしまう。逆にオーケストラのように音色が違った楽器の集合体だと2次元でもわりと色彩が出てくる感じはしている。

合唱音楽は人間の声がメインになる。男声女声とそれぞれの音色は多少違うが楽器の種類としては同じとなる。全ての音楽でもそうなのだが、特に人間の声メインの場合はホールでの響き、3次元の音の広がりが観客の耳から全感覚に影響を与えているのだと思う。素晴らしい合唱演奏は、前から聴こえてくるだけでなくいろんな場所から自分に向かって降り注いでくる感覚はなんともいえない快感になる。

今、世界は新型コロナウィルスのパンデミックで合唱演奏会はもちろん、全てのエンタテイメントが停止した状態になっている。もちろん皆で集まっての合唱練習も完全に不可。その中でどうしても合唱が好きという合唱人(プロ、アマ問わず)が1か所に集まれない問題点をネットを通してリモート合唱練習の試みを行っている。もちろんその試みに批判などはしないし、練習形式のひとつとしては、今後遠隔地団員との練習にも有効なことに間違いはない。先日、NHKの番組である高校合唱部が個人での録音を合わせて合唱として放送していた。もちろん編集とか調整はNHKという専門団体がやっているので、すごくまとまったものにはなっていた。しかしながら私には、2次元ベースの音源を合わせても2次元の音楽にしか聴こえなかった。

コンクールなどの一次審査程度ならこのような個別を合わせた録音審査でも、団体ごとに差はつくかもしれない。しかしながら全国大会レベルになると録音では不可能というか、やはり「ホールの使い方」とか「観衆との一体感」とかに大きく欠けるものではないかと思っている。やはり合唱は皆で集まって呼吸とかハーモニーとかを肌で感じながら歌い、本番ではさらに観衆も一体となった演奏が一番の醍醐味なのではないかと思っている。

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