スウィング・キッズ

スウィング・キッズ
　1951年、朝鮮戦争中の捕虜収容所で新しく赴任した所長は対外的なイメージアップのためにタップダンスのチームを結成することを思いつく。命令された元ブロードウェイタップダンサーの黒人下士官ジャクソンは、東洋人には無理と断るが、この任務が成功すれば沖縄にいる日本人の妻の元に返してやると言われ引き受けることに。集まったのは、コサックダンスが得意で革命の英雄として人気者だが何かとトラブルメーカーのロ・ギス、太っているのに栄養失調(笑)で心臓が弱いダンス好きの中国人、生き別れの妻を探している民間人捕虜、4ヵ国語を話せる通訳者。しかし、ロ・ギスはダンスに夢中だということは隠しているし、チームの練習はなかなか進まなかった････。
収容所に捕らえられてアメリカ兵への怒りを胸に過ごす毎日。こっそり物資をくすねたり小競り合いをしては憂さ晴らし。そんな日常に音楽とダンスが小さな自由をもたらす。ジャズやデヴィッド･ボウイ、ビートルズといったポップスに彩られてタップのビートが躍動するその瞬間だけは人種の違いも思想の違いもなく純粋に。アカもクロもないんだしかし、ダンスの公演が企画され、事態は急変していく･･･。捕虜とアメリカ兵の人間関係なども複雑で緊張感もあり物語は奥深かったです。ダンスシーンが美しく楽しいだけに悲劇的な場面が痛々しく悲しかったですジャクソン役のジャレット･グライムスはブロードウェイミュージカルの最優秀ダンサー。ロ・ギス役はK - POP グループ｢EXO｣のメンバーD.O .。決まってました素晴らしかったまた知らなかった歴史を教えてもらいました。