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2022年01月21日15:20

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子宮頸がんは「ヤリマンの病気」ではない

子宮頸がんの原因はHPV感染。
これは一生で最初のセックスで感染します。
そして例外はありますが、慢性感染として一生人体に住み着くことがあります。
つまり1回でもセックス経験すれば、
体内にHPVが存在していると考えたほうがいいでしょう。

世の中には、医療コンサルタントとかいう名前で仕事をしているくせに
「子宮頸がんはヤリマンの病気」
「娘に子宮頸がんワクチンを打たせる親は、さあどんどんいろんな男とやりなさい、と言っているのと同じ」
「自分の息子は、子宮頸がんワクチン接種しているようなヤリマンとは結婚させない」
とかどうどうとツイッターで垂れ流している人もいますけど、
単純に自分がバカだと世間に披露しているだけです。

ところで、上記の理由で子宮頸がんワクチンは
「処女(HPV感染前)のうちに接種」すべきものなんですが、
HPVに感染しても自分の免疫で排除できる場合があります。
その場合、排除後は体内にHPVは存在しない、
つまり処女ではないけどHPV未感染、ですので
HPVワクチンを打てば免疫獲得し、その後の人生で安心できるかも。

いや、安心っていうほどじゃないな。
ワクチン打っても子宮頸がん検診は必須です。
なぜなら今現在、日本で無料接種の対象になっているHPVワクチンは、
発がん性HPV14種類のうち2種類、16型と18型にしか対応しません。
ただし、日本人で子宮頸がん死する年間3000から4000人のうち、
このふたつのどちらかもしくは両方に感染している人は65%以上です。
つまり、日本人女性が全員HPVワクチンを打ったとしたら、
子宮頸がん死は3000〜4000人でなく、2500人以下に減らせるわけですね。
ちなみに子宮頸がんで亡くなる患者さんの最多年齢は25から39歳、
圧倒的多数が3年以上子宮頸がん検診を受けていません。

それからもうひとつ。
16型18型による子宮頸がん発がんは、進行が速いのです。
通常、HPVによる変化は軽度の異常から中等度、高度異常を経て
上皮内がん、浸潤がんと進むわけですが、
細胞が変化しはじめてから浸潤がん形成まで3から5年かかるんですよ。
ところが16,18型だと2年で進行する場合があります。
簡単に言うと「去年がん検診異常なし、ことしサボった、来年はがんと言われる」んです。
16型18型に免疫をつけておけば、子宮頸がん検診は2年に1回ですみます。

子宮頸がんは子宮切除で治療できる可能性が高いのですが、
子宮を失えば当然、自分の子宮で子は産めません。
子宮頸がんの最多発症年齢は25歳から39歳、ということは
つまりまさに「結婚してこれから妊活、もしくは妊活中」の世代です。
命が助かっても子宮を失うことが、何よりつらいこともあるかもしれません。

それにしても、子宮頸がんワクチンの主流は
日本で無料接種対象のものではなくなっています。
9価ワクチン、これは子宮頸がんの9割予防できるんですけどね、
世界はどんどんこれに切り替わっています。
日本も早く切り替えてほしいです。

■子宮頸がんワクチンが再開、世界で使われていても「日本では不可」だった“理由”
(週刊女性PRIME - 01月21日 08:00)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=235&from=diary&id=6820810
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