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2021年11月25日14:58

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睾丸がんの患者の話

この記事は
「子がほしくて不妊治療はじめたら夫側に原因があって離婚」っていう話だよね。
おそらく無精子症で、睾丸生検しても精子を作れるあてがなかったのかな。
子供がほしい女性側の気持ちを汲んで、夫両親が「離婚したら?」と提案した、と。

この女性は他の男性と結婚して不妊治療して2人子を得た。
めでたしめでたし、という話ですが(不妊、に関しては)
前の夫はどうなったの?って話だよね。

こどもできないから離婚されちゃうって、けっこうひどい話。
それなら結婚する前に「絶対妊娠したいから」基本的な不妊の検査、
男性なら精子検査、女性ならホルモン検査、卵管通過性検査、基礎体温
(女性のほうが基本検査が多いんですよ)をやって
データ交換すべきだったと思うよ。
「この人と結婚したい」は「絶対に子がほしい」とイコールではないからね。
たぶんだけど、これから先ずっといっしょにいたい、じゃないのかな。

離婚されちゃった夫、どんな気持ちだったかな、
その後どうしたかな、と思った。
もちろんワシは女性だから想像してもわかんないけどさ。

むかーしの映画で「ファイトクラブ」ってのがあるんだけど、
その中に「睾丸がん患者の会」に出席する話があってね。
アメリカじゃよくあるけど、「とあるがんの患者」が「匿名」で集まって
ひとりずつ今思っていることを言う。
別に病気と関係あってもなくてもいい。
たいていはボランティアが運営してて、コーヒーとドーナツが出る。
最後に、お祈りとか瞑想とか抱き合って泣くとか、カタルシスの行事がある。

その「睾丸がん患者の会」で、その日とある患者が話したことは
「えーと、女房にこどもが生まれたんだ…もと女房なんだけどね」
「知らせてくれたんで行ったら、すごくかわいいんだよ」
「もと女房もすごく喜んでて、女房の新しいパートナーもうれしそうだった」
「ボクももちろんうれしい。だって彼女はずっとこどもを欲しがってたし…」
ここで泣いてしまって言葉にならない。
周囲が肩を抱いて慰める。
司会者が「よく話をしてくれたね。君は勇気がある。君の勇気に拍手を」というと
周囲の患者たちがいっせいに拍手して「おめでとう」「よくやった」と声をかける。

なんかアレですよね。
でも、こういうことをちゃんと言葉にするのも大事かな。
自分がこの病気にならなかったら子を持てた、
奥さんとも別れなくて済んだ、とかいろんなことがこみ上げるのだろうな。

この記事の「もと夫」は睾丸がんじゃない。
だから見かけは普通の男性でセックスもできるけど、
精子がないだけ。
ある意味、つらさは睾丸がん患者より大きいかもね。

大学勤務のとき、慶応がまだおおっぴらに精子提供をやってて
「無精子症の夫のある女性」を数人、排卵日を確認して紹介する、をやってた。
妊娠すると来なくなる。
紹介状を書くときいつも、このひとのダンナ、つらいだろうな、と思った。
そういうことが心に少しずつひっかかって、
不妊症専門を続けるのをやめちゃったんだけどね。

追記;
無精子症にも種類があってね。
「閉そく性」ってやつだと手術で治ることがあるし、
その他にも生きている精子を得る方法があって
精子獲得率は100%だそうですよ。
閉そく性じゃない場合は実は治療が難しい。
一番多いのは「原因不明」だけど、
それでも30%以上、40%近くが顕微授精に耐える精子獲得できるんですと。
もしかして今は昔よりずーっと
「提供精子による妊娠」(AID)は需要がないかもしれないね。
不妊治療の進歩はすごいなぁ。

だからこの記事になったご夫婦(女性ともと夫)だって
今の時代ならふたりに血がつながった実子ができたかもしれないね。

■母になりたかった私 不妊治療の末、離婚 二児授かり解けた呪縛 「産むことはゴールじゃなかった」
(ウィズニュース - 11月25日 07:00)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=220&from=diary&id=6752639
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