おもしろかった。
どういう話かは予告編だけである程度わかるので言わないとして、
ワシとしては、ルパン三世における「女性」の変化についてぜひ言いたい。
この作品は「カリオストロの城」と比較されて語られるのを見かける。
作品として完成度が高い、ってことだろうけど、
いいとこのお嬢さんが騙されかかっているのをルパンが救う、というストーリーが
似ていると言えば似ている。
お姫様を救う白馬の騎士の話は受けがいいからね。
クラリスは、ホントの貴族のお嬢さんで
「今は泥棒はできないけどきっと覚えます」のセリフで有名。
つまり若くてかわいらしく正義感が強く純粋で人を信じやすく、処女で金持ちで名門。
これが1979年、「カリオストロの城」が作られたときには
老若男女とも同情できる、感情移入しやすい女の子だったと思う。
これの正反対が峰不二子ですね。
今回の作品のヒロイン、レティシアもなんとなく似ている。
高名な考古学者ブレッソン教授を祖父に持ち(最初本人は知らない)、
祖父と名乗る男に騙されてブレッソンダイアリーというお宝を入手する手伝いをさせられながら、
若くかわいらしく正義感が強く純粋で人を信じやすく、処女で名門(金持ちではないらしいが)。
クラリス姫と決定的に違うのは、レティシアは「自分のやりたいことがある」ことだ。
考古学の研究をしたい。
今も自分なりに勉強して論文も書いているが、本格的な研究をするために
ボストン大学に行きたい。
「祖父」はブレッソンダイアリーが入手できたらボストン大に推薦してくれるという。
実際にはレティシアの書いた論文の盗用でのし上がろうとする俗物だが。
40年たって、何もできない何も知らない女より、
やりたいことが明確にあってその方向に自分なりに努力している女がいい、と
ルパンが考えを変えてくれたならワシはとてもうれしい。
そう信じてもよさそうな場面もある。
映画の最後にレティシアを置いて去るルパンが言う。
「5年たったら連絡してくれ、いい女になれよ、有能な人材はいつでも歓迎さ」。
『ルパン三世 THE FIRST』3DCGで描かれる王道ストーリーに注目!
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=14&from=diary&id=5893028
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