医学部の勉強は大変。
内容が多いから覚えるのが大変なんです。
中でも内分泌学(内科の一部)はもうものすごく大変でね。
頭の先からつま先まで、人間は内分泌で支配されているんだな。
「心臓動かないと生きられない」「呼吸できないと生きられない」のと同じく、
「内分泌が狂うと生きられない」のが人間です。
試験に通るのにホント、苦労しました。
内分泌学の試験終わったとき心の底からほっとしましたよ。
内分泌の教科書を本棚の一番奥に押し込めて、
もう二度と見なくていいんだな、と思いました。
そして卒業医師免許取得、研修医を終了して大学産婦人科にもどった自分は
入る研究室として「不妊症」を選んだのね。
研修先のボスがこの研究室の出身だったこともあり、
東北大は何せ日本で最初の体外受精児を作ったところだものね。
研究室に入って初めて気づいたのです。
「不妊症は内分泌の知識がないと何もできない」…!!!
卵巣から出る女性ホルモンが基本なのは誰でもわかると思うけど、
内分泌臓器って実は全部関連してて、
たとえば脳下垂体から卵巣を刺激したり抑制したりするホルモンが出るし、
甲状腺の機能が狂うと女性ホルモンが減少したり妊娠しても流産しやすくなったりする。
うわー、頭の先からつま先まで、またやり直す、しかもがっちり、しかないじゃん。
というわけで、大学に帰ってからほぼ1か月、時間あるときは医学図書館に閉じこもり
内分泌関係の本を読みまくり、コピーしまくり、ノート書きまくりました。
結果、いっこずつ石を積んでピラミッドを作るがごとく頭に入っていき、
最期の石をなんとか積むことができましたとさ。
以後、不妊症のお勉強して30年。
不妊症専門医にはなりませんでしたが
(全患者の3割しか妊娠できないってわかっちゃったからさ)
今も好きな分野で、時間があると勉強しています。
日進月歩で、今も新しい検査や治療がどんどんできてきているから
眼が離せません。
何が言いたいかといえば、必要あったら勉強する、ってことです。
どうしても必要ならどんな苦労してもやります。
もちろん勉強する基礎として字が読めるとか最低限の語学知識とか必要だけどさ。
でもそれだって、あとから学ぶことが可能だと思います。
何かやりたい強い気持ち、これがあったらなんだって勉強できるし、
実現できると思いますよ。
■「やりたくない勉強はしなくてもいい」の断言から考える学校の役割 「できないとダメ」の呪縛
(ウィズニュース - 09月16日 07:00)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=220&from=diary&id=5790025
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