妊娠中に風疹に感染すると赤ん坊に起きる病気。
病気というより「奇形」。
2013年の大流行での風疹感染妊婦から、30人の奇形児が生まれたと前に聞いた。
でも今現在は45人に増えている。うち12人はすでに死亡。
おそらくひどい心臓奇形があったんだろう。
先天風疹症候群はいろいろな症状があるけど「耳が聞こえない」がわりと多い。
そして大きい音なら聞こえるけど特定の周波数はダメとか、
そういう詳しい検査をするためには、こどもに音を聞かせて
「聞こえる?」「うん」というお返事ができるようになるまで待たないとダメ。
ってことはやっぱりこどもが5歳になるあたりにわかってくる場合もある。
ちなみに先天風疹症候群は、赤ん坊がおなかの中で死ぬこともある。
つまり生きて生まれた患者さんが45人だから、
おなかで亡くなった子を含めたら50人以上の患者さんがいたことになる。
この数字はちょっとぞっとする。
誰だって自分の子を奇形児にしたくない。
でもどうしてもそういう子が生まれてしまうこともある。
先天風疹症候群は違う。
風疹の予防接種さえ受けていたら、そんなことは起きない。
もちろん風疹感染イコール100%奇形児ではないけど、
妊娠20週までに感染すれば確率的には高い。
気の毒だ。
自分の母が、赤ん坊にとっての祖母に当たる人が、
自分に何かの理由で風疹の予防接種を受けさせなかった、
こどもの健康をじゅうぶん気遣えなかったダメ母だった、と
いやでもわかる病気なので。
風疹ワクチンを受けるとまれに風疹にかかることがあるので、
妊婦と同居している家族はワクチン受けられない、と思っていた。
理屈は確かに自分の記憶どおりなんだが、実際には
風疹ワクチン接種後に周囲に感染させた実例はないんだそうだ。
…これまでなかったことも起きてしまうのが人生なので
100%安全とはやはり言えないらしいけどね。
そういうわけで、妊婦自身はワクチンを受けれない。
妊婦と同居する家族、もしくは妊婦と接触する可能性のある立場の人は
とっとと風疹ワクチン(今は混合ワクチンしか入手できないはず)を受けてほしい。
自分ひとりがワクチンするかどうかで世の中なんか決まらない、と思うでしょ?
違うよ。
ある社会集団でワクチン打っている人間が75%を超えると、
その集団内での疾患発症率が激減する、というデータがあるんだよ。
75%という数字は、ひとりひとりを積み重ねていかないと達成できない。
だから「自分ひとりがワクチン打つか打たないか」で世の中が決まったりするんだよ。
あんたの住む町、あんたの住む市、あんたの住む地方、
そしてあんたの住む国日本全体で積み重ねる数字だよ。
日本のどこかで生まれた子が先天風疹症候群の奇形児になったら
ワクチン受けなかったそこのあんたのせいってこと。
(これは以前書いた日記の再掲です)
■流行続く風疹、対策の見直しを 患者会が厚労省に要望
(朝日新聞デジタル - 08月22日 18:09)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5758147
ログインしてコメントを確認・投稿する