筋腫も女性ホルモンで大きくなりますのでね。
子宮がん乳がんの手術後の方も原則的には禁止です。
たとえば術後10年たって主治医の許可が出たら、とか条件つき。
で、女性ホルモン減少による症状ですけどね。
結局、カラダが老化して卵巣が老化してホルモン作れなくなるわけです。
だから老化しているのは卵巣だけではありません。
そこんとこ注意しないと、
「ホルモン使ったのにハタチのころより疲れやすいのはどうして?」
とかなりかねません。
ホルモン療法は「人を若くする」わけではないです。
なくなったものを補うだけ。
そしてもうひとつ。
症状のきっかけが「ホルモン減少」であっても
ホルモン補充をしたから治るか?というとそうじゃないことがありますよ。
…カラダそのものの老化によって「ホルモンに反応しない」ことがありえます。
だから
「更年期症状はなんでもかんでもホルモン剤で直る!」
って思い込まないほうがいい。
ウチのクリニックでも、
ホルモン剤効果のない患者さんがいますよ。
漢方薬を数種類組みあわせたり、プラセンタの注射(飲むとか塗るとかでなく)なんかで
かなりよくなるお方もけっこういます。
ホルモン剤だけが更年期障害の救世主、みたいな言い方はまずいとおもいます。
それからこれは、医者のほうに問題があるんですけどね。
女性ホルモンの薬を単独で一定以上の期間使用すると、子宮のあるお方の場合
「子宮内膜がん(子宮体がん)」のリスクが出てきてしまうんですよ。
だから黄体ホルモンと組み合わせます。
「生理来ないほうがいいといったら前の主治医からプレマリンだけずっと処方されてて」
とか外来で話を聞くとぞっとします。
産婦人科医なんだから、患者さんのがんリスクを高めちゃだめだろう!!(怒
だから「筋腫で子宮をとりました」っていう場合には
女性ホルモン単独投与でオッケーです。
筋腫のこぶだけとって子宮本体は残っている、場合には
残った子宮に新しく筋腫ができてくる場合があるので注意が必要です。
黄体ホルモンと女性ホルモンの組み合わせで、月1回生理を起こすやりかたもあれば
投与しているうちに生理がこなくなるやりかたもあるので、
主治医と相談してください。
もちろん患者さんの体質によってあうあわないはあるから、
ひとつのやりかたでうまくいかないからといってあきらめるのは早いです。
薬も数種類あるし、投与方法にもいろいろあるからね。
追記:
女性ホルモン補充は、あくまでも自前のホルモンが減少したかなくなった場合です。
まだホルモンがちゃんと出ているお方の場合は効果がないだけでなく、
卵巣が「外からホルモンきているならワシはもう働かんぞ」とばかり
ホルモン産生を止めてしまう場合があるんです。
「女性ホルモンがちゃんと出ているかどうか」のめやすは
「毎月生理がきているかどうか」です。
45歳だろうが53歳だろうが、毎月生理がきているならホルモンは十分に出ています。
「生理はきている」けど「症状が更年期」という場合には
更年期症状イコール自律神経失調症の症状なので、安定剤のほうが効果があります。
大事なことなのでもう一回書きます。
「毎月生理がきてるなら更年期(ホルモン減少)ではない」!!
■更年期ホルモン療法、再び注目 がんリスクの研究進み
(朝日新聞デジタル - 12月12日 05:21)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5414828
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