んなこた常識だ、もちろん知ってるぜ!という人は読まなくていいですよ。
まず、破水の説明。
子宮内の赤ん坊は直接「子宮という袋」に入っているのではありません。
簡単に言いますと、子宮の内側に羊膜というものでできている丈夫な袋があって、
その中に羊水という水がたっぷり入っており、
赤ん坊はその水の中にいるわけです。
(胎盤と臍帯の話は省略しますよ)
で、破水というのは、この羊膜が破れて羊水が流れ出す現象のことです。
膜の中にはいったままじゃ生まれることができないのでね、
まず膜が破れて外への道ができるわけです。
37週から42週までのお産を正期産と言いますが、
この時期に起きるのがふつうの破水、
この時期より前に起きちゃうのが早期破水と言って切迫早産症状ですが、
この芸能人の方は4月24日に39週の健診を受けた、とブログに書いているので、
すでに40週の予定日が近いから「ふつうの破水」です。
で、破水が起きるときってのはたいてい、
陣痛が起きて子宮が収縮し、中のものを押し出そうとする力が働いて、
子宮口もこの陣痛刺激でだんだん開く(中からぐいぐい赤ん坊の頭が押すので)過程で、
子宮口近くの羊膜に穴が開いてざーっと羊水が流れ出す、わけですが、
この場合診察すると膜がなくなっていて赤ん坊の頭を触ることができます。
でもたまに、子宮口から直接触れない場所で破水が起きてしまうことがあり、
これが高位破水(子宮口より高い、奥の場所での破水)と呼びます。
診察しても赤ん坊の頭の手前に羊膜がちゃんとあります。
こういうとき、もしそのまま陣痛が起きてくれればふつうの破水が連動しておきて
めでたくお産になる(初産婦なら陣痛開始から早くて24時間)わけですが、
破水だけしてなかなか陣痛がこないときが困りもの。
羊水はどんどん流れてしまうので赤ん坊のまわりのクッションが少なくなり、
たとえば臍帯圧迫で心拍低下が起きやすくなる、とか、
外の世界からバイキンが入って子宮内や赤ん坊に感染が起きてしまうとか。
感染については予防のための抗生物質投与をしますけど、
だからって100%防げるわけもないので、
破水したら早くお産してもらうにこしたことはありません。
ゆえに、破水してからしばらく様子を見ても陣痛がこない場合、
陣痛誘発剤をつかって陣痛が起きるかどうかやってみます。
うまく陣痛起きてお産になればよし。
うまく陣痛起きないとかやっぱり感染が起きちゃって産婦さんのお熱が出てきたとかなら、
帝王切開でとっととお産を終わらせないとまずいです。
このニュースになった芸能人のお方がうまく陣痛がきて
明日か明後日には無事に生まれたとの話が聞けるといいです。
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http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=8&from=diary&id=4556441
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