好ゲーム集の続き。
これが最後となります。
２回戦
星稜 − 済美
球史に残る１戦と言えよう。
８回表で６点差。これは誰もが諦める展開で逆転。
その後、追いつかれてからは、粘りの投球と守備で締まった展開。
タイブレークで点を取られ万事休すと思ったが
裏に大会史上初の逆転サヨナラ満塁ホームラン。
名試合メーカーである２校の、特に悲劇の主人公になりやすい星稜と
わけのわからない魔法力を持つ済美の組み合わせだから起きた奇跡と言える。
こういう試合をリアルタイムで見るのは幸せな限り。
下関国際 − 創志学園
上位候補だった創成館を一蹴し、ダークホースの優勝候補として名乗りを上げた
創志学園と地味に初戦を突破した下関国際の対決は、大方は創志学園の勝利と
予想してたが、下関国際の好投堅守で失点を最小限に抑えつつ、
土壇場で西の疲れが見え始めたときに逆転。
これは偶然ではなく、下関国際の監督は最初から西を疲れさせて最後に逆転する
ゲームプランで最初から動いていたのだろう。
見事に監督の狙い通りの逆転となった。
やはり監督力というものは、あるんだと思い知った１戦だった、
３回戦
大阪桐蔭 − 高岡商
優勝した大阪桐蔭が最も危なかったのは予選の履正社戦だろうが
本大会では高岡商戦だろう。富山代表が唯一、大阪桐蔭と良い勝負をしたのである。
富山勢では１０年に１度レベルの充実した年だったのだろう。
特に山田が最高のピッチングをして、桐蔭を３点に抑えてくれた。
桐蔭としても苦しい試合であったに違いないが、
おそらく１００回試合しても大阪桐蔭が負けることは無かったのではないか、と思う。
高岡商の健闘とともに大阪桐蔭の圧倒的強さを象徴する試合であった。
横浜 − 金足農
いくら吉田がいるとはいえ、戦力では横浜が圧倒的に上
実際に終盤まで横浜ペースで進んでいたと思う。
それだけに最後の一発は衝撃だった。
金足農には見えない力があるのか、と思うとともに
横浜の勝負運の無さもよく伝わった。
ひょっとすると、強い横浜を見るのは、この試合が最後になるかもしれない。
日大三 − 下関国際
強打の三高相手に、鶴田の好投と堅守で中盤までヒットすら打たせなかったが
終盤に鶴田の疲れが見えたころに、一気に逆転された。
この勝負強さは、さすがに三高である。
下関国際も、好投と堅守で、よくここまで来れたものである。
もう少し２番手に任せることが出来て、鶴田を休ませることができたなら
４強あるいは決勝までは行けたかもしれない。
パワー全盛の時代に、投手と守備を中心とする、本当に印象に残ったチームでした。
近江 − 金足農
これも球史に残る１戦。
今大会で調子の良い近江のペースで９回まで進んでいたが
最後にまさかの２ランスクイズでサヨナラ。
こういうのを決行出来るのが、これまでの好投のエース見殺しの秋田野球と違う所で
金足農の強さだと思う。
近江も決勝に行ける力はあったと思うが、球史に残る負け方というのも悪くないだろう。
これまで近江には評価が厳しかったが、今大会で初めて好意的になった。
以上の通りで、下関国際が４試合中３、近江が４試合中２、金足農が６試合中１と
偏りが出ました。今大会は、これらの学校を追っていれば楽しめたと思う。
済美は１試合だけだったが、これが凄まじいインパクトであった。
優勝した大阪桐蔭は１試合だけだし、それもどちらかいうと高岡商の健闘というべき。
やはり私の中で、今大会は大阪桐蔭が主役では無かったのであるが
それでも１００回大会に相応しい良い試合や良いチームがたくさんあったと思う。
一年以上かかって第１００会大会を振り返りました。
次は、この前の選抜の振り返りになると思います。
ログインしてコメントを確認・投稿する