劇場版「Gのレコンギスタ」の第二部「ベルリ撃進」を観てきました。
舞台挨拶の回に行って来ました。
1作目に続いて、描かれているものを記号化させない情報量の豊かさが積み重なって、身体的にも共感できるような感じがとても好みです。
それは例えば、何気無い動物や、滝などの描写であったり、感情的な衝撃からの嘔吐の表現であったり、他者の感情をトリガーにした内面の悪夢であったり。
表面的に格好良くするために省略されがちなディテールが、逆に欠かせないものとして丁寧に描かれ続けることで、作品の世界自体に、自分の実生活と地続きであるようなリアリティを感じました。
またベッカーとアイーダの戦闘シーンでは、MSに搭乗してはいるものの、人間の肉体の延長としての機械である印象を改めて受けました。
G-セルフに目が書き込まれた変更とも合わせて、メカニック的なリアリティではなく、あくまで人を描くためにガジェットとしてMSを使うという方法論を感じます。(例えば、甲冑のように)
舞台挨拶では、富野由悠季監督とキャストの皆さんの話を聴くことが出来ました。
中でも、登場人物の生理や感情の機微についての話が特に面白かったです。
マスクがバララの踵を自然に押す演出では、それだけで二人の関係性が生々しく伝わり、それを観るマニィの心情を合わせて想像することで、記号ではない人としての「場」を感じるように思います。
このシーンは作品中で最も印象に残ったシーンでした。
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