日本三大富士山似(自称)に選ばれるほどに美麗な鳥海山のふもとの盆地。
庄内を郷里にもつワイフさんも帰省をあきらめて県内引きこもりを宣言。
東北地方の感染状況は極めて少なく、真面目な県民性がよくわかる。
鳥海山(標高2,236m)に《種まき爺さん》。
秋から降り続けて冠雪した山頂から麓へ、暖気の訪れとともに雪を溶かし地表が露わになってくる。4月下旬から5月を迎えるころ、鳥海山南麓に《種まき爺さん》が雪形を現し、農家たちに田植え時を告げる。日本の原風景。
アートレヴュー
《山梨県立美術館》
言わずと知れたミレーの館。
山梨の地に名品を。と、当時の県知事が肝いりで蒐集したミレーの逸品。
『種をまく人』(1850年)と、新収蔵品『夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い』(1857-60)
相変わらず、今どきの平日の美術館は貸切で、バルビゾンな作品が静謐に包まれながら鑑賞できる。
昨年、フランスを訪ねた時に同級生から「バルビゾンも行けるならおススメ」というレコメンド。調べてみたらかなり遠いし、バルビゾンの人たちの見分けもつかないので断念した記憶がまだ厚い。
そもそも、美術館に展示されているコロー(バルビゾン)やピサロ(←not バルビゾン)のことを「印象派の刺身のツマ」と言ってのけるのだから、失礼なアートファン(←川オス)である。
梨美の売りはミレーのみならず、野外展示の彫刻群も意外とスゴイ。
こちらにはカメラ三脚を携えた老夫婦が、いい感じの彫刻前で記念写真を撮っていた。
作品名はわからんちんだが、記憶に在るだけの彫刻作者を書き連ねてみよう。
岡本太郎、佐藤忠良、舟越父、ブールデル、ムーア、ザツキン、ロダン。このぐらいにしておこう。
あと、マリオ・マリー二が再び。
甲府を発つまで1時間ほど余裕があった。スマホを使えばいいものを、わざわざ美術館のおばちゃんに「お薦めの日帰り温泉ありませんか?」なんて尋ねてみたら、きっと会話や接遇に飢えていたのだろう。
受付を交えて、おばちゃん・おねえさん3人掛かりでパンフレットを探してくれて、ようやく見つけ出したのが英語版SPA
「ごめんなさいね、英語版しかないわ」
「あっ、大丈夫ですよ(←うそ。ダメ)」
英語版甲斐の日帰り温泉ガイドをめくっていたら、受付のおばちゃんが寄ってきて、「あまり時間ないなら、ここから10分もかからないけど『神の湯』がいいわよ
」と、あっさりとレコメンド。「行き方はナビで教えてもらってね」と現実的。
男女混浴はなく、地元の爺さん、3,4人と混浴だったのが最大の不幸と言い切るが、コロナに打ち勝てキャンペーン中で入湯料わずか500円。7つの浴槽と露天風呂付で満足。
時間を無駄にすることなく、あずさ46号で甲府をあとにした。
『TOKYO VOCA』(第一生命ギャラリーロビー)
日本の現代アーティストに脚光を当てよう、というコンセプトで始められた第一生命のメセナ事業《VOCA展》。第一生命さんが言うには「若手現代作家の登竜門」(自称)。
1994年に創設され、すでに四半世紀。おいらなんて、VOCAの意味すらわからんちん。
おいらですら知っているVOCA出身作家は、大岩オスカール幸男(←親戚←ではない)、蜷川実花、やなぎみわ。
かつてはマッカーサーが歩いたであろうロビーギャラリーに幾つもの入選作品が展示されていて鑑賞無料。
ビジネスマンだけが忙しく出入りするエントランス。
クソ真面目に1枚、1枚、作品を舐めるように(←舐めない)観ていたら、ロビーの警備員さんがいぶかしげに睨んでくれた。オレニホレルナヨ
『景 海の向こうに何がある』(フジイ フランソワ)
〈VOCA展2000 VOCA奨励賞〉
マイベストはこの作品。
作家のフジイさんは、御年57歳か58歳。
雅楽の伶人(演奏する人)でもあり、そんな感じで絵画に記された詩がステキなのである。篳篥の音が聴こえてくるようだ。
幾つかの詩をアップ撮影。
フジイフランソワの人か作品に、どこかで巡り合えますように。
今年いっぱい展示されているから、日比谷に行くときはまた覗いてみよう。
警備員さんの視線から逃れながら。
■お盆帰省、一律自粛ではない=「専門家の意見聞く」―菅官房長官
(時事通信社 - 08月03日 13:02)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=6181065
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