《舞台》四季 vs 宝塚

タイトル「vs」をつけてしまうと「闘い」みたいになってしまうので「and」に修正して（←したつもり）鑑賞日記。

『EVITA』（自由劇場）★5．
まずは劇団四季。
ミュージカルや舞台のチケットを取るときは、とりあえず2枚セットで取ることが多いのに、なにかのこだわりなのだろうか。なぜか、この『EVITA』と『JCSS』は、生涯1枚取りのおひとり様鑑賞を続けている。
T.ライス＆A.L.ウェバー作品の《マイ最高傑作》という思い入れが強すぎるし、やや感動に乏しい作品につき、観劇後のアフタートークを盛り上げる自信がない。
これが『レミゼ』や『ファントム』、或いは『マンマミーア』だったら、逆におひとり様鑑賞が寂しくなるほど誰かと語りたいのだけれど。
だって、たとえば、
「EVITAのAnother suitcase in another hallとJESUSのCould we start again pleaseって、シチュエーションが似てるよね」と、誰かに愉しげに話したとしても引かれるだけである。と、書いていたって引かれるだろうなと、恐怖心が迫りくる。

浅利慶太追悼公演。
恐ろしいことに東京公演は前売り売り切れ。ミュージカルにとっては珍しく「男女比率」が2：8と、平日のマチネのくせに男性もやや目立つ。
コアなファンが多いのだろう、おひとり様鑑賞が目立つのもおいらの思惑と似ているのかもしれない。

浅利慶太が日本のブロードウェイを目指して常設した「四季劇場：春・秋」は、清水建設の手によって無残に解体され、ただいま再開発中となっており、やはり浅利慶太がストレートプレイを中心とした渋めの作品を自由に演じさせてあげたいと立ち上げた自由劇場だけが、ビル工事現場の隙間にひっそりと建っている。
キャスト表を見て驚愕し、感激し、安心した。
《チェ　芝正道》
チェといっても、舌打ちするおじさんではない。
ストーリーテラーを演じるチェ・ゲバラ（偽）が芝正道。
あとで知ったがトリプルキャストであったらしいから、これは本当についている。
JCSSだって、芝さんはジーザスよりも狂言回しのユダに安定感をもっている。
今回の評価★5.という満点の感想だって、ほぼ半分以上は芝さんに捧げたい。

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昨年7月、インターナショナル・ツアーでやってきた本場EVITAに感動をしているので、今回は日本語歌詞の振り具合を確かめる鑑賞となった。
セリフなし、すべて曲に載せたダイアローグだから、やや無理も目立つけど、シンボリックな多くの楽曲が「来てよかった」という得心へ導いた。

カーテンコール3回でスタンディング。さらなるカーテンコールでオールスタンディングを果たし、その後、3回のコールに応えてくれた劇団四季たち。
世界最高の指笛「ピューイ」が自由劇場にこだまする。
前の席にいたおねえさんが振り向いて、「指笛、すごいですね。初めて聞きました」と褒められたのは、たぶん、おいら。連絡先を聞き忘れたのも、たぶん、おいら。


『オーシャンズ11』（東京宝塚劇場）
宙組公演はほぼパーフェクト。大好きだったトップさんが変わってしまったので、いささかさびしいけど、今回のトップさんも、或いは娘役トップさんも素敵だった。連絡先を聞き忘れたけど。
演目からわかるように、オリジナルは畏れ多くもジョージ・クルーニーのダニー・オーシャンと仲間たち。
『コンフィデンスマンＪＰ』程度をディテールにするならまだしも、ラスベガス強奪劇の代表作をもってきた。聞くところによると、すでにほかの組でも上演され好評につき再上演らしい。
念のため、珍しくＤＶＤを借りて予習までこなして飛び込んだ宝塚劇場。
男女比率は1:9いつも、ありがとう。
そもそもミュージカルではないアクションものに曲とセリフをくっつけているので、ついていくのも大変だが、娘トップさんが素敵だったのですべてを許す。
カジノ王を演じた桜木みなとさんが、かなり必死に頑張っていたので心から喝采を贈りたい。
物語のほうはいつの間にか大団円を迎えていたが、あれだね。

この日は新人105期生のロケット付。
1人だけ背中から炎を噴いてオーラを醸し出していたが、たぶん、あれが日本猛暑の元凶・テニスおじさんの娘。名前は知らない。

YOSHIKI、エリザベス女王にスカーフ直撃のハプニング　風のいたずらに過去最高の“ビックリ顔”披露
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