とある街のとある喫茶店のとある席に座った人が、現実は変えられないと知りながら、過去に戻って人に会い、それぞれの思いを遂げようとする物語。
「コーヒーが冷めないうちに」の続編。
この小説は、親友、親子、恋人、夫婦の4つの物語で、「コーヒーが冷めないうちに」でも当然内容は全く異なるけれども、恋人、夫婦、親子が表題となっている。人間関係の結び付きが強い題材だからだろう。
4つの物語とも、前作同様、涙しながら興味深く読むことが出来たけれど、「恋人」の中で語られた話は新鮮だった。
流産した女性に対して、「もし、このまま、君が不幸になったらその子は70日という命を使って君を不幸にしたことになる。でも、君がこれから幸せになれば、その子は君を幸せにするために70日という命を使ったことになる。その時、その命には意味が生まれる。その子が命を授かった意味を作るのは君なんだよ。だから、君は絶対に幸せにならないといけないんだ。それを一番望んでいるのは、その子なんだよ…」
最後によく分からなかったのは、とある席の幽霊が初老の紳士に変わったこと。この人って、定年退職をむかえた老刑事ではないよね?
続編「思い出が消えないうちに」を読めば分かるのかな。。。
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