mixiユーザー(id:8437995)

Javascript の設定が無効になっているため、一部の機能を利用できません。

詳細はヘルプをご覧ください。

2015年12月26日04:55

353 view

安芸探訪－４／吉田郡山城跡（後編）

「吉田郡山城」の続編です。
山城の遺構は山頂の本丸曲輪群を中心に放射線状にのびる６本の尾根と、それぞれ間に挟まれた１２本の谷（堀切り）を曲輪と道で結合している。
しかし、「本丸」へは直線コースでは進入出来ない。
それぞれの曲輪(壇）を円形に廻りながら山頂を目指す事になる。
尚、各所に解説案内板が必ず設置されており、お城ファンにとっては非常にありがたい。

・ＴＯＰ左画像
「郡山城跡案内図」
この縄張り図から分かる通り、６本の星形状に広がっている。

↑
時計回りに進むと曲輪は「御蔵屋敷の壇、釣井の壇、姫の丸壇跡、釜屋の壇、厩の壇(うまや）、勢溜の壇(せまだり）」と続く。
さらに少し離れて「羽子の丸」や「尾崎丸」等の曲輪も確認出来る。

↑
「三の丸跡」
城内で最大の曲輪で東西４０ｍ、南北４７ｍの広さで、土塁や削り出しでさらに４段に区分。
その各段はそれぞれ１ｍの比高差を持たせている。
また、「二の丸」とは約３５ｍ下段に位置する。

↑
「二の丸跡」
東西３６ｍ、南北２０ｍ、面積４００㎡で石垣跡が多く散乱している。

↑
「本丸跡」
郡山城の山頂に位置し、１辺約３５ｍ方形の曲輪。
その背後に一段高くなった櫓台が見える。

↑
「本丸の櫓台」
長さ２３ｍ、幅１０ｍの広さだが、破損が著しい。
標高３８９,７ｍで、この地点が一番高い。

↑
「旧本城跡」
続いて南方向へ下山する途中にもう一つの城跡がある。
ここは建武３年(１３３６年）に毛利氏が城を最初に築いた場所で、郡山の南東麓にある標高２９３ｍ、１辺約３７ｍの平地に位置する。
長さ約４００ｍの尾根上に面積４０００㎡を直線的な階段状に構築した鎌倉時代の城跡。
途中の山道は険しくかなり狭い。

↑（ＴＯＰ中、右画像)
「展望台」
旧本城跡から下った位置に作られた展望台から見下ろすと吉田盆地の風景が遠望できる。
また、毛利家の家紋を印したネットが張られているので、市内からこの位置がよく分かる。

さて、吉田郡山城で大きな戦いが起きている。
毛利元就が尼子経久を離れ、周防の大内義隆についた事から、出雲の尼子と敵対する。
天文９年(１５４０年）、３万を超える尼子勢に包囲され、元就方は８０００人。
これだけの兵力差では勝ち目がない事から、籠城戦を展開する。
後に援軍(陶隆房）が到着するまでの二カ月半、持ちこたえて翌年には形勢逆転。
敵の総大将・尼子久幸は討ち死にし、尼子軍を撃退している。
山城の頑強さを発揮している。
その後に広島城へ拠点を移してからは城の役目を終え、江戸時代初期には石垣が壊され廃城されている。

つづく

11 6