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2009年01月11日00:17

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中村主水の殺陣について物思う

http://jp.youtube.com/watch?v=fccRed42-zM&feature=related

必殺ブーム再燃真っ盛りな昨今でございますが、
上記URLは、偶然見つけた『新必殺仕置人』の中村主水の
仕置のみを集めた、ある種『ウルトラファイト』的な
物。

新仕置の殺しのテーマは全シリーズ見渡しても
ダントツの格好よさなのですが、しみじみ
見入ってしまうのは、やはり全盛期と云って良い
藤田まことの殺陣。

見ていただければ分かりますが、この人の
殺陣はお世辞にも巧いとは云えません。

と云うか、きちんと剣道を習い、殺陣の勉強を
している役者の物と比べてしまうと下手とすら云える。

通常、剣を振り抜く時に行う体重移動などをほとんど
行わず、腕の力だけで振り抜いている。
袈裟懸けに切り下ろす時の腰の位置もかなり高い。

なのに。

それないも関わらず。

な〜んでこんなに格好いいか。
説得力に満ちているか。

無論、演出の勝利という要素も多々あります。
非常に主水の剣は『実際的』な扱いです。

体勢を立て直したり、初撃を外した時には
あっさりと太刀を手放したり、相手の刀を
地面にめり込ませて動きを封じたり、
『ルール』や『美学』のような甘ったるい物は
微塵もない。

その方便とも云える扱い方は柄に仕込んだ刃で
効率的に殺陣なしで的を殺す省エネモードにまで
行き着いてしまう訳ですが・・・。

主水の剣は『暗殺』から全くブレない。
殺しの的を斬りつける、刺し殺す時には
必ず死ぬ箇所を狙っているのが分かります。

そうなると不思議な物で、腕力だけで振り抜く
剣も主水の膂力の尋常でなさを感じさせて
説得力を帯びてくる。

故に、この頃の主水の殺陣は計り知れない
魅力を称えています。

こんな殺陣が出来る人は他には、いない。
綺麗な殺陣でも、流麗な殺陣でもなく、
ただただ『人が殺されているという説得力を
十分に持つ殺陣』。

必殺のためだけに特化されたような剣劇が
あったからこそ、中村主水は必殺の顔と成れた・・・

という一面すらあるような気がします。

この後のシリーズ『必殺仕事人』第一話で畷左門(伊吹吾郎)と
雨の中、剣を抜いて対峙し合うシーンがあるのですが、
両者の腕は互角である筈の所が、明らかに殺陣の
巧者である伊吹吾郎よりも、凄みや説得力で藤田の
方が勝っていたように、私には見えました。

このような躍動的な殺陣は流石にもう、藤田まことの
肉体からは去ってしまって久しいですが、
現在の『仕事人2009』でも中村主水が凄みや説得力を失わない
のは、この時期の放っている輝きの残照・・・というのは
云い過ぎでしょうが、その光芒は未だ美しく輝いている、
と思います。
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