前回に引き続いて、「自然って何だろうね」で、
今回は、『翻訳の思想』の
第二章 辞書、辞典にみる「自然」とNature
をまとめる。
なお、第一章タイトルは、「二つの「自然」をめぐる論争」。
森鴎外と厳本善治(いわもと よしはる)の芸術に関する論争が、
「自然」という言葉の解釈にずれがあってかみ合っていなかったというもの。
まさに、「自然ってなんだろうね」の問題提起・導入だったんだね。
「自然」という言葉は、伝来の日本語の「自然」の意味と、
西欧語の英語やフランス語のnatureの意味が混在している。一致していない。
おおまかに、下記２通りの解釈があるが、�，海修�伝来の日本語である。
�‥形海里泙沺�ものの本質
�∧顕修留洞舛鮗�けていない。
大漢和辞典でも、同様。つまり、�，琉嫐�は『枕草子』から『老子』の自然と共通している。
�△砲蓮⊃涌戮任呂覆ぁ△箸いΠ嫐�において�，隼�ている。だから初期翻訳時期に、natureへ「自然」が充てられたのだろう。
しかし、重なり合わない部分もある。
とくに「精神に対し、外的経験の対象の総体。すなわち、物体界とその諸現象」
って何言ってんのか？？
鴎外はこれを前提にあの議論をしたのだそうだ。あるがままではあるが。
本書を読み進めると、フランシスベーコンのころから、自然界の事物の全体のことをNatureと呼んでいたという。（む、ネイチャーという雑誌もあるよね）
それをニュートンやカントが受け継いだ。
カントは経験のもろもろの対象の総括、としている
そしてヘーゲルは、自然と精神は全く違うものと考える。
それに品詞も違う
名詞：nature
形容詞：natural
副詞：naturally
天地・万物・万有のほうが、Natureにちかそうだという。
道元のいう＜山河大地＞は日本の自然に近い。
そもそも日本の自然は副詞か形容詞で使われていた。
…P52までのメモで今日はここまで♪
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