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2019年10月12日03:02

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いよいよ真空管VT2を

愚娘が生まれる前に当時ドイツから真空管などを個人輸入されていたM田氏から購入したWestern Electricの1910年代開発のもうすぐ100年前になろうかという、戦前の軍用通信真空管、VT2です。
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この真空管周辺の歴史経緯はこちらのリンク先に詳しいです。
https://blog.goo.ne.jp/kobmina/e/26872acc79d03d17110596219d53587a

長年、ただの棚の肥やしになってきました。

偶然、山本音響工芸さんのこちらのアンプ写真をネットで目にしました。
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試聴したことはありませんが、他の300Bシングルアンプなどはかなり昔から聴いたことはあります。

というか、市販品でVT2 WE101 WE205D WE104あたりの1W未満の出力の出力管を使ったアンプなんてまずありませんよね。

今のスピーカーなんてこんなミニ出力では実用にならず、能率100dB前後のホーンスピーカーにして初めて実用になるからでしょう。

これとてシンフォニーやビッグバンドを朗々と鳴らすには不足することもあるとか。

地元オーディオ仲間2名がWE205Dシングルアンプを使っていて、WE300Bを超える透明感のある音質を知っている立場からは、いつかはこのVT2をアンプとして仕上げたい気持ちが消えないまま来ました。

オーディオ仲間複数から、ソナス・ファベール/アマティ・トラディションがあれば、ホーンスピーカーなんて撤去していいんじゃないの?と言われます。

自分でもホーンスピーカーの限界はよく呟いてきて、そのアドバイスはとてもよくわかります。

逆に言えば、あえてホーンスピーカーを残す意義とすれば、こういう今のスピーカーでは実用にならない真空管の音を聴くための道具にもあるかもしれませんね。

調べると、VT2、205D、101、104といったWestern Electricの初期ボール球真空管は皆親族で、VT2あたりを発祥にして発展したもののようです。

VT2や205Dを使ったオリジナルのWestern Electricアンプに通称行灯などの25アンプもありますが、マグネチックスピーカーやヘッドホンを念頭に置いたもので、ナロー過ぎて現代では実用になりません。

3ヶ月ほど待ってもらえれば、山本音響工芸さんにVT2そのものを送って、既存の前記アンプをモディファイ出来るそうです。

自作も当然可能ですが、初段、前段が近時各社の真空管アンプで採用されているシーメンス社のC3m真空管であること、シャーシにこういったウッドベースのは一台もないこと、何より料理慣れた人に頼むのが失敗が少ないことからさらに前向きになっています。

ただ他人には勧められません。真空管アンプそのものも。
最近新先生がフォノイコライザーアンプ〜パワーアンプまで半導体、デジタルアンプに傾倒されている意味をよく知っているからです。

先生開発のマークオーディオのステレオ誌付属フルレンジユニットなどを使った、いなば猫かつおスピーカーですら、WE300Bなどシングルアンプではまともに鳴らず、6L6など近代ビーム管のプッシュプルアンプから。

こうなると真空管代、トランス代などで20万〜の部品代は覚悟。

今どき1万もあれば、同じようにこのスピーカーを鳴らせる中華デジアンが揃ってしまいます。

いわんや、0.5Wなんていう出力のアンプに30数万のアンプなんて、狂気の沙汰で音キチしか手を出しませんでしょう。



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