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2019年06月18日07:55

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¥16,800卓越した表現力を備えた電源ケーブル


圧倒的なコスパを実感
卓越した表現力を備えた電源ケーブル。サンシャイン「SAC REFERENCE1.8」は手放せなくなる力作だ


林 正儀




https://www.phileweb.com/review/article/201906/14/3485.html



手頃な価格で絶大な効果を発揮するアイテムを次々に開発し、多くのオーディオファンから高い支持を得ているサンシャイン。同ブランドから10余年の着想を経て完成させたという、究極のハイCP電源ケーブル「SAC REFERENCE1.8」が誕生した。製品写真をご覧いただきたいが、外観は非常にシンプル。この中にどんな技術が搭載され、どんな音質効果を発揮するのか? 林 正儀氏による熱いレポートをお届けしよう。

サンシャイン 電源ケーブル「SAC REFERENCE1.8」¥16,800(1.8m/税抜)

■ディップフォーミングの極細導体をHSE処理する

オーディオボードや制振シートなどの敷物系アクセサリーでは、10年で8万枚という販売実績のある強力メーカー、サンシャイン。筆者お気に入りの超薄型ABAシートやMgスペンサー、最近ではスペーサーのD-RENなどが人気だが、どこも手がけない新素材を用いつつ、手軽に使えて劇的な効果をもたらすハイCPなアイテムとして注目である。

そのサンシャインがケーブルを初投入するからには、只者であるはずがない。「SAC REFERENCE1.8」は見た目はごく普通の電源ケーブルで、価格は1万6800円だ。メーカーも「これ1本で勝負しますよ」と自信満々……。

いきなり結論を言うようだが、突出型というかちょっとありえない。手持ちの十数万円のケーブルが青ざめそうなパフォーマンスに思わず身構えた、というのが私の正直な感想だ。ハイCPという枠をとっぱずしたような表現力は、とても1万円台とは思えない。

本モデルは情報が少なく、ともかく音で評価すべき内容だが、世のトレンドに逆行するかのごとく極細(0.18mmφ)の多芯線を採用。導体はディップフォーミング式の無酸素銅で、HSE処理を採用している。これは推測だが、細線化によって表面積が増えるとHSEの威力も強くなりそうである。ノンシールドにもこだわり、プラグは3Pモールドの一体型だ。

■空気感をダイレクトに再現。鮮烈なサウンドを引き出す

無駄のない作りだし、取り回しは柔軟。いい感じである。高級プラグを装着した優越感こそないが、出音はすごかった。

通常のCD再生から、音楽は空気だなとわかる表現だ。ノンシールドの開放感というか、クラシックでもジャズでも演奏の緻密さと一瞬の空気の動きが、ダイレクトに伝わってくる鮮烈なサウンドだった。

ベールを3枚くらい剥ぎとったリアルさやエアーの浸透力が、実にすばらしい。生々しいといえば、オーケストラの立体的なステージ構造やスタジオ収録ものでも、そこに自分もいるのかと錯覚する。これほどの同居性とか現実感はめったにない



ヴォーカルでは録音にも立ち合った藤田恵美、MAYAの最新アルバムが時間を巻き戻したようなピチピチした鮮度にて再現されたのだ。これぞ鳥肌もの。ギターやピアノ、リズム隊もそうであるが、無音から立ちあがる微小音のレスポンスとリアリティが抜群なのだ。ここは強く評価したい点で、そんな要素が重なりあい、グラデーションや色彩感が高まって高揚感が生まれるのである。

レンジの伸びやピーク方向でいえば、これも高価格ケーブルに遜色なく、躍動感たっぷりで心から興奮させられる。超大編成のマーラー『復活』は密集がほぐれて分離よく、ステージ感がおそろしく壮大だ。少しの濁りもなく、クライマックスでの融合が見事。オルガンの深々とした低音再現が印象に残った。

往年の名盤では、リマスターの違いが如実にわかって嬉しさがこみ上げる。手に入れてよかったと、誰もが実感できるはずだ。

アナログやMQAを含むハイレゾ音源でも、新鮮で力みのない自然体のサウンドを楽しませる。次々に思わぬ発見などあって、もう手放せなくなったサンシャインの力作ケーブルである。

■AVアンプでも効果は絶大。グレードが数段アップする

フォノイコライザーやDAC、プリ/パワーアンプなど、システム全部につけたくなる気持ちが高まったところで、最後にホームシアター視聴といこう。

AVアンプに装着してみると、のけぞる激変ぶり。サラウンドにはサブウーファーがあり、ここに効きそうである。安いアンプでも驚きの効果であり、グレードが数段アップしてくれたから嬉しい。

まずは映画音声の7.1chそのものがクリアで、方向感やセパレーションがよくなった。映像と一体感のある音像定位をしっかりと確保。空間全体のつながりや包囲、臨場感がアップするのは当然であろうが、とりわけインパクト大だったのが低域再生のクオリティだ。

『アベンジャーズ』や『スターウォーズ』、『アバター』などの戦闘シーンに含まれるLFEのぶ厚い超重低音が、怒濤の如く押し寄せる。圧倒的なエネルギーと風圧の迫力たるや凄まじすぎる表現力といってしまおう。電源部や増幅段にも、フレッシュなパワーとして注入されるのだ。それがサラウンドの空間再現にも確実に及ぶ印象を受ける。これは恐るべきAVアンプの戦闘能力の高まりだ。

サンシャインだからこその挑戦であり、期待を大きく超えた快心の出来ばえ。そして今の時代にフィットしたオンリーワンモデル。安くてよいものが主役となりそうである。

<Specification>
●導体:ディップフォーミング無酸素銅●導体処理:HSE処理(スタンダードプログラム)●外周シース:ウルトラフレックスPVC●プラグ:3Pモールド
MMCXイヤホンリケーブルも発売!

イヤホンリケーブル「KIWAMI」

ラインナップは「KIWAMI mmcx3.5」「KIWAMI mmcx2.5バランス」の2モデルで、価格はともに¥16,000(1.2m/税抜)。ディップフォーミングOFCを導体に使用し、HSE処理を施した音場を重視したフラットなリケーブルに仕上がっている。

(林 正儀)

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