若者と現代オーディオ愛好者に真空管アンプは勧めないで！

真空管アンプ愛好者の平蔵からの切なるお願いです。

予算とスペースが限られる現代若者、サウンドステージ再現を愛する現代オーディオスピーカーの使い手には低域の制動力確保が難しい真空管アンプを勧めないで欲しいのです。

サンバレーというガレージメーカーや管球王国が盛んにB&Wを真空管アンプで鳴らせるとPRしております（正直サンバレーのシングルアンプくんだりでは、ローが膨らんで、ミュートバスドラムの正確な再生はおよそ困難　元ドラマー談）。

感覚的には全真空管アンプの上位5％、コストを100万くらい（売価200万前後〜）かければたしかにB&W800D3から802D3　ソナス・ファベール/アマティ・トラディションをおそらく鳴らせます。

でも半導体ならこんなドイツでの日本への通販価格12,000円のプロ用アンプ。
https://www.thomann.de/intl/jp/tamp_s75.htm?ref=search_prv_0

実売20万程度のこれにスピーカーを繋いだだけで完結する、ネットワークらマルチプレーヤー＆FMチューナー、フォノイコライザー、DAC機能付アンプ　CocktailAudio　X35
http://www.triode.co.jp/brand/coctailaudio/index.html#X35

真空管アンプにそんなコストかけなくても、こちらの方が現代スピーカーに向いています。
　
たとえば、こんな現代小型2ウェイスピーカー






アルティファイ社のエッジレス平面スピーカー　Nova2101というもの。

たかだか10センチのこの構造と諸元のウーハーを某○○野電機さんの小型冷蔵庫サイズのモノラル真空管アンプ　EL34プッシュプルがドライブ出来ずに、ローの再生が腰砕けになってしまいました(T_T)。

ざっと見て、サンバレー真空管アンプくんだりの最低限の電力が取れる電源部からすると、電源部だけで4倍以上の規模とコストでした(T_T)



ビーム管プッシュプルアンプでローが鳴らないのですから、いわんや３００Ｂや２A3シングルアンプ、プッシュプルアンプならさらに無理でしょう。

上記X35内蔵のアンプは製品ラインナップから見る限り、あくまで付録でミニコンみたいな商品でしょうか。
ここへのコストはおそらく3万もあるかないかのある種のデジタルアンプではないかと想像されます。
（このコストでここまで再生されたのではかつてのデノン、PIONEERらがダメになったわけです。）


これならしっかりウーハーをグリップして鳴らせるので、上記スピーカーの開発者の社長さんから、「明日の正式なデモでうちのスピーカーをああいった真空管アンプで鳴らされたのではたまらない、是非CocktailAudioを使わせて欲しい」と言われました。

位相情報がメチャクチャになるWestern Electricカールホーン、タンノイ　オートグラフ折り曲げホーンら、箱がやわで鳴りまくって原音不明なALTEC　A7ら古典設計のタンスサイズスピーカーになら真空管もいいでしょう。

ただ、耳の良い件の若者がこれらエレキギターエフェクターみたいなタンススピーカーを選ぶことは音質的になさそうです(T_T)。
三味線のバチさばきが一回なのか、二回かわからなくなったり(T_T)

あるいは現代フロア型スピーカー用アンプにいくらでもコストがかけられるというなら、鳴らせられる真空管アンプが100万円超えからありますね。

でもそんなコストはAudioにかけられない、かける意思もない、そんなタンスを置くスペースもない若者に真空管アンプはあまりにコスパがなさすぎます。

真空管アンプ用トランスを多数売られているゼネラルトランスの価格表をご覧くださいませ。
現代10センチウーハーすら鳴らせない、EL34プッシュプルステレオアンプの出力トランスだけで上記半導体アンプの製品価格をあっという間に超えてしまいます(T_T)。

こちらのグルマンさんのとおりです。

秋葉原のeイヤホンというお店に行くと分かりますが若い人たちでごった返しとてつもない熱気を感じ取ることができます。
そして彼らの耳は良い。そこにオーディオショップのやる気のないおやじ（やサンバレー店主）が適当に"これらから始めればいいんじゃないですかね？"と使いこなしもなく投げっぱなしで売り付ければ結果は明らか。次はありません。
http://community.phileweb.com/mypage/entry/4051/20190527/62595/