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2019年04月15日00:14

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フェーズメーション・パッシブプリアンプMC-2000の技術に脱帽

熱損失の回避

開発者の鈴木正行会長コラムより。
http://www.phasemation.jp/column/194.html
始めに、コントローラー CM-2000 からご紹介しましょう。本器は、過去に発売されたコントローラーのCM-3、CM-1000、の上位機種です。因みに、型名のCM は、コントロール・マイスター を意味するものです。今般発売のCM-2000 は、旧作のCM-3、CM-1000と同じパッシブATT構造によるもので、平衡型入出力端子を備える事により、本来の意味するマイスターの性能を実現したものです。

本器は、オーディオ機器として長い過去歴を持つコントロールアンプ(プリアンプとも云う)に対し、それに置き換わる性能を持つ、メインアンプの前置機器たるコントローラーに進化しました。従来の増幅回路を備えたコントロールアンプ(プリアンプ) では成し得なかった分解能と高鮮度を実現し、画期的商品として発売するに至りました。

考えてみると、このプリアンプなる従来機器は、10数dB のゲインを持つ増幅器を備え、内蔵のATTで絞った分を増幅器で補う機器でした。このことは、抵抗分割式ATTの高インピーダンスのものをメインアンプに低インピーダンス化して送り出すための機能が主だと言うことです。言ってみれば、余計なものと言うことです。これによる音楽信号のひずみは、その大小に関わらず「音」に影響します。

くどいようですが、主要機能である音量調節器たるATTは、音楽信号の電力(電圧×電流)を絞ることにより、スープの味を減量した鍋のようなもので、お湯(増幅器)で増量している様なものなのです。結果として、音量を絞ることで「音」が痩せる現象はこのことに尽きるのです。

吾々の提案するハイブリット・ATTは、電圧を絞り電力は絞りません。

このATTを通過した信号は電圧が落ちた分だけ電流が増え、出力電力(電圧×電流)には影響なく、結果として音は痩せません。つまり、美味しいスープは薄まらないのです。
音量を絞る事による痩せた「音」を増幅器で補うと言う理屈を付ける人がいます。これ、とんでもない間違いと思いませんか。

こんな単純なことが、過去には何故実現しなかったか、それは極めて単純なことで、送電工学におけるトランスが、電力の送電に欠かせないデバイスである事と同じなのです。

トランスは、DCを通さないと言う理屈もオーディオ界に罷り通っています。DCは音に成りませんから何の問題は無い筈です。

音にならないDCを奏でる楽器って有るでしょうか、楽器の奏でる最低音はパイプオルガンの16Hzと言われています。音にならないDCを通さないトランスは駄目と言う理屈は通用しません。

オーディオの技術分野では、トランスの原理原則を突き詰めていなかったと言うことに尽きるのであり、信号系のトランスも送電工学の変換と同じ利点を持ちます。トランス臭い音とか、DCを通さないとか、と言うトラウマに駆られてオーディオの独自ノーハウに手付かずであったと言えましょう。

音楽の電気信号は、電圧と電流から構成され、電圧(V)×電流(A)を電力(W)
と言います。これは発電所から都心に送られる電力と同じ原理なのです。

音量調節機能は、電圧Vを「上げ、下げ」することで、電力の送電時に都市部
の変電所で100V に下げることと同じことなのです。この時、電力のロスが生じ
ないようにするのがトランスです。

一般の音量調節は抵抗器で絞ります、そうすると、絞った分は熱として消費
するので、電力は消耗します。つまり、熱に化けた音楽信号の残りを我々は
聞くことになるのです。
この原理は、オームの法則と言い電子技術者には常識なのですが、トランス
と言うデバイスを経由することで、トランスの制作上から来る余計なノイズ
F特劣化等の瑕疵がともなうことから、改善を考えもせずにトランス悪者説が
流布され今日に至っていたのが実態です。我々の商品は、この問題解決を
極めたことに尽きるのです。


平蔵からの、どうしてトランスの巻線比1本だけでアッテネートさせないで、あるところから抵抗も加えてアッテネートさせているのですか?という質問について会長からは以下のようでした。

トランスの最大値の巻き線回数と−20dB 点の巻き数の比は 1/10 になります。
そして−40dB 点では1/100 になります。

この比率で低レベル設定に移行してゆくと、1dB当たりの巻き回数は指数関数比で大きくなって、巻き線で減衰値を設定するのが極めて難しくになります。

そのために、−20dB 以下を抵抗値とパラにしています。
20dB以下に設定すると抵抗によるロスが生じますが、このATT を経由する電力の90%はロスレスとして通過しますが、残り10%の領域は仰るように熱損失が発生します。
しかし、そのくらいですので、我々の実用テストでは問題外と考えています。
この発想が特許の中心です。
以上

なるほど、トランスのみでは、高減退とさせると巻線比が大きくなりすぎて、巻線精度ら問題となってトランスの弊害が発生するのを、抵抗も加えて回避。
抵抗のみで構成される、熱損失でのエネルギーロスの問題は90%まではトランスの巻線比にて回避。
ハイブリッドからなるいいところ取りと理解しました。

他方の音量調整を可変抵抗一本でも絞った値では左右のギャングエラーが出るものもあります。
特に後段のアンプのゲインが高いためにいわゆるドッカンボリュームと呼ばれる、わずかにボリュームを上げれば大きな音になってしまう設計のもの。

ギャングエラー、可変抵抗器は絞れば絞るほど、左右の抵抗値に差異が出やすいという部品の精度の問題です。



サンバレーという可変抵抗でゲイン調整の古典的技術の製品のを扱う真空管アンプメーカーの店主の能書きはこうでした。

サンバレー店主日記より引用
プリアンプを使うとゲインが増えるので、今まで拾い上げられなかったローレベルの信号を救えるようになる、

平蔵コメント
デタラメです!そんなことはありません。

ゲインがいくら上がっても同じ音量で聴くのなら、どこかでレベルをその分余計に落とさなければなりませんね。

パワーアンプの入力アッテネーターで絞るか、プリアンプの入力ボリュームで相当絞ることになります。あるいはその双方で。

その結果、元信号はボリュームでさらに薄められ、プリアンプで絞る通常の方法ではアンプの残留ノイズに音楽信号は埋もれます。


インピーダンス整合ら

斉藤技術部長さまのメールより引用

プリアンプに要求される主な機能の一つがインピーダンス変換です。
ソース機器からの信号をハイインピーダンスで受け、パワーアンプへ
ローインピーダンスで強力に送り出すことが要求されます。

入力をまずトランスで受けることでハイインピーダンスで受けながら
音の鮮度が確保できます。

また-20dB以下の所で1kΩ抵抗を挿入してその分割比で減衰量を決めることで
精度を保ちながらローインピーダンス出力を実現しています。。

この時の分割抵抗の計を1kΩとすることで抵抗による熱損失を抑えているのですが、
この1kΩを-20dBの位置に入れたことがポイントになります。

この抵抗を今より上、例えば-10あるいは-6dBあたりに持ってくると
入力インピーダンスが今より下がってきて好ましくありません。

また今より下ではトランスの精度を保つのが難しくなります。

という事で平蔵様の理解にインピーダンス変換をプラスしていただければ
完璧かと思います


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