ググるとこのRE604というテレフンケン社の球の料理例はいろいろ出てきます。
あまたあれど、この最終的な構成は知る限りないのと、現代的というか、純度の極めて高い、WE252Aなどともまた違う雰囲気の欧州サウンドを楽しめるアンプに仕上がりました。
4回も組み直したことになります。
上写真は順番に数年前の
初代 ドイツ シーメンス社 B0→ トランス結合→RE604
新旧RE604 ドイツから直接買い付けてきた友人から4本入手。
珍しいB0とその時使ったトランスです。
整流管は共通のテレフンケン社 RGN2004です。
ナロー気味で気に入らず。
2代目 ドイツ AEG社 C3d→ CR結合→ RE604
C3dです。
だいぶよくなりましたが、ゲイン不足と音離れが悪い感じで、その他所有アンプの後塵を拝していました。
3代目RCA76→CR結合→ C3d→ CR結合 → RE604
C3dは3結の予定が、ゲインの兼ね合いですべて5結のままです。
2代目は単にWE300Bの標準的回路のWE310との91型回路を目指しましたが、ゲインらいろいろな意味でうまく行きませんでした。
上から見ないとわかりにくいですが、2代目の初段に76という真空管が追加されて3段増幅になっています。
最近プリアンプを使わず、ウエスタンのライントランス入りアッテネーターで聴くことが多くなって、いよいよゲイン不足は致命的な欠点になってきました。
そこで意を決して、組み直しになった次第です。
今回
UTC社入力トランスA11→英国STC社電圧増幅ーCR結合ーRE604ー今はなき『ばざーら』社のオリエントコア手巻きトランス2個で19000円のこれが合った!
地元オーディオ仲間からレスで教えていただいた電圧増幅管についてによると、
ドライバー段のMH4(VR37)は、1930年ごろ開発の球でしょうか、増幅度が違うML4,MHL4,MH4,、、名前は忘れましたがいちばんミューが大きいのはミューが100があります。
MH4は、ミュー35で、直熱3極管をドライブするのに、具合がよかったのか、イギリスではよく使われていたようです。
内部配線
ゲインアップは3段増幅ではなく、ミューの高いSTC社の電圧増幅管のチョイスと、入力トランスの昇圧で対応して2段に。
入り口から出口まで最短距離も音質に関連と、RCAジャックを背後ではなく前に持ってきて入力トランス近くに。
以下は仲間評に自分評も加えた感じです。
音質は欧州ならではの気品ある、そうして湿度の低い乾いた、英国エジンバラの夜明けか、ドイツ古城から見渡す高原地帯のような。
オーディオ的には純度の極めて高い岩清水のような透明感と天井感はまったくないワイドレンジ。、
ホーンスピーカーのみならず、音量は限られますがソナス・ファベール社のガルネリ・オマージュやJBL社メヌエットあたりまでカバーできます。
WE252Aシングルアンプに主力の座が奪われていた我が家の真空管シングルアンプ系統に、これと比肩して使える欧州真空管シングルアンプが新しく加わった気分です。
1.5W×2しかないので、基本は100dB近くあるホーンスピーカーがストレスないですが、英国STC社真空管+独逸国テレフンケン社真空管の組み合わせは、同じ英国スペンドール社BC2との相性もいいです。
バロック音楽あたりふんわり心地よく聞こえます。
管球王国 新先生のSP盤からの復刻CD DSDーDISKも古さを感じさせない音で鳴らすあたりにこのアンプの懐の深さを感じさせます。
今回は、たまたま自分のハイレゾプレーヤーが整備中で、正しい評価がしにくいのと、Western Electric クリプシュホーン マクソニック ALTEC ドイツシーメンス ジムラン アイコニックユニット初期スピーカーら拘り品をお使いの地元オーディオマニアに回覧いただき試聴してもらいました。
どなたからも合格。アンプの師匠からはこれまで作った5台のRE604シングルよりも、ドイツオリジナル放送局用RE604シングルアンプよりもこれがいいと太鼓判をいただけました。
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