mixiユーザー(id:8210642)

2019年11月14日22:54

49 view

古本市

さてさて、先日は萩の時代まつりでしたが、おいらの楽しみの一つが古本市。なかなかの掘り出し物があったりします。
今回も覗いて、10円コーナーで見つけて購入したのがこの2冊。

『大東亜戦争海軍作戦写真記録』1・2巻。大本営海軍報道部編纂で、1巻は昭和18年5月に、2巻は同年12月に発行されたものです。
70年以上前に発行された本なので、ボロボロとも言える状態でしたがページに欠けはありませんでした。
昭和天皇の開戦の詔書に始まり、海軍報道部長の檄文ともいえる序文、そして様々な戦果を伝える写真集、という流れになっています。

(当然ながら)戦意高揚のために選果を華々しく伝える内容で、被害を思わせるような写真は一つもありません。−−が、第2巻の最後の方に唯一写真付きで登場してきた「被害」が、山本五十六・連合艦隊司令長官戦死を伝える記事でした。
山本長官が戦死したのは昭和18年4月で、第1巻の発行前の出来事なのですが、戦死したことは機密事項とされたため、第1巻が発行された時点ではまだ公表されていません。

また、昭和17年6月のミッドウェー海戦の項では戦果を伝えてはいますが、本当は日本は主力空母4隻他が撃沈され(アメリカは空母1隻他を失う)、太平洋戦争における転換点となっています。
しかし、写真集巻末についている戦果と損害の一覧表では、戦果が空母2隻撃沈1隻損傷、損害が空母1隻喪失1隻大破となっており、むしろ日本の方が勝ったかのような内容になっています。。

もちろん、本当に相手の船が沈んだかを戦場でずっと観察しているわけにはいかないので、戦果についていくらかの誤認が生じるのはやむをえないのかもしれません。しかし、味方の損害については誤認しようがないのですが…。
フェイクニュース、という言葉が近頃よく言われますが、別に今始まったことではありません。国の指導者がいかに現実に真摯に向き合うか、ということの大切さを感じさせます。そして、引くに引けない、という恐ろしさも。
3 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2019年11月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

最近の日記

もっと見る