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2022年01月06日15:03

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生田絵梨花の青海の空と、アイドルの最期を包むコロナについて。

夜 乃木坂46 1期生、最後のメインメンバー

   生田絵梨花 (いくたえりか)

が卒業した。


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夜 もちろん、1期生は、まだ幾人か残っている。当時、中学生だったような若いメンバーばかりだ。

夜 秋元真夏は、実質1.5期生である。

夜 齋藤飛鳥は、今では乃木坂46の陰のドン、というイメージだが、彼女が選抜常連になったのは、2015年、11th シングル 『命は美しい』 からで、センターを取ったのは

   15th シングル 『裸足で Summer』

が初である。

夜 白石麻衣がセンターをつとめた 『ガールズルール』 のカップリングで、齋藤飛鳥は、レゲエ調の 『扇風機』 というアンダー曲のセンターだった。妙に暗い色調のMVの中で、団地のメインストリートの真ん中にたたずみ、雷雨の中でアンダーメンバーと、びしょ濡れになって踊っていたのが鮮烈に思い出される。


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   …………………………

夜 生田絵梨花のソロ卒業曲は、『歳月の轍』。

夜 ロケ地は、臨海副都心、青海で、開店休業をかこつ

   東京国際クルーズターミナル


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である。まるで国際競技場のような広大な空間に、轍 (わだち) を象徴する一筋のモーヴのカーペットを敷き、一台のピアノを持ち込んだシンプルなセットである。


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夜 アイドルのMVというのは、

   天気は運

である。スケジュールは事前に切ってあり、変更は利かない。アイドルは忙しいのである。ましてや、グループのMV撮影となったら、全員のスケジュール調整は至難のワザである。

夜 齋藤飛鳥が雷雨の中で踊ったのも、運だと思うが、これは妙な効果を生んだ。

夜 AKB48 渡辺麻友のラストセンター曲 『11月のアンクレット』 は、安房白浜をロケ地に選び、おそらく、気持ちのよい砂浜で撮影する予定だったと思う。しかし、現実は、終始、曇天で、最後は雨が降る始末。このMVは、残念ながら、陰鬱なイメージしか残さなかった。

   …………………………

夜 生田絵梨花の 『歳月の轍』 のMVは、やはり、曇天だった。

夜 自身のピアノソロで歌い始め、わずかな夕陽を感じさせる東京湾の空は、少しずつ暮れてゆく。

夜 しかし、重苦しさを感じさせていたMVは、やがて、東京湾沿岸の煌めく夜景で締めくくられる。

夜 絵が、これでお別れ、と告げている。


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夜 この2年間、アイドル業界は様変わりした。握手会がなくなり、

   坂道で、ミーグリ (ミート&グリート)
   48グループで、お話し会

と呼ばれる 「オンライン握手会」 が採用され、採算が採れるようになった。

夜 しかし、オンライン化されることで、まるで地下アイドルのような状況になっている。たとえば、バラエティ番組で

   須田亜香里の握手の極意

みたいなのが披露されるのも過去のはなしになっている。

夜 坂道グループは、「乃木坂工事中」、「そこ曲がったら、櫻坂?」、「日向坂で会いましょう」 という広報番組があるから、まだいい。

夜48グループは、この2年間に、大物メンバーを始め、あまり知られていないが忘れがたいメンバーを含め、重症の歯周病のように、ボロボロ抜け落ちているのである。

夜 そういったメンバーたちを、花束をもって送り出す 「バナナマン」 は、48グループにはいない。

夜 HKT48 の古参メンバーが卒業していたことを後から知って、妙な言い方だが、

   死に目に会えなかった感

を抱く。

   …………………………

夜 このコロナ禍で、人生の重大なチャンスを失ったアイドルはたくさんいる。



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