遙かなる西方

私の旅歴の中で後悔していることは、行ける時に行かなかった国がいくつもあることです。それはアフガニスタン、パキスタン、シリアなどの西アジアの国々。今、訪れるのは非常に困難。しかも意中のバーミヤンやパルミラの遺跡などは戦争やテロで破壊されてしまいました。学生の時、欧州やインドへの旅に偏重してしまったため、西アジアを訪れる好機を逸していたことに悔いが残っています。

今回のコロナ蟄居中、私は基本的にはステイ・ホームでしたが、緊急事態宣言の解除後、あまり人が出歩かないような日時を狙って、茨城県近代美術館で「没後10周年平山郁夫シルクロードコレクション展」へ、サクッと行ってきました。
私が見たかったのは、平山氏のシルクロードをテーマにした日本画ではなく、平山夫妻が140回以上訪れ収集してきたシルクロード関連の美術品や工芸品などのコレクションです。私がまだ訪れていない国々の匂いに少しでも触れられると思ったからです。メソポタミアの首飾り、アレキサンダー大王の銀貨、ガンダーラの仏像など多数。個人のコレクションとしては破格のものだと思いました。平山氏の作品の中には、私がこれまで訪れたことがあるインド、イラン、エジプト、トルコで描かれたものもありました。懐かしかったです。
家庭の事情で10年ほど外遊を控えているのですが、その上このような世界情勢では海外旅行のハードルはますます高くなってしまっています。私の目標は、西チベットにあるカイラスという聖山を単独で見に行くことですが、非常に難易度が高い場所と言われています。とりあえず希望だけは抱いておきたいです。

以下の画像は2000年にイランで撮ってきたものです。写真をスキャンしました。ペルセポリスやイスファハンの風景です。当時はまだデジカメがなく、重たい35ミリの一眼レフを背負って旅してました。





これは私が行きたいカイラス山。
場所によって山の形態がちがって見えます。