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2020年06月15日10:19

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最近、よく聴くFM放送のクラシック番組

最近、私がお気に入りのクラシック音楽のFM番組は、土曜21時「クラシックの迷宮」と日曜19時20分の「ブラボー!オーケストラ」です。その理由は解説者の話がおもしろいから。両者の共通点は、前者では音楽評論家の片山杜秀氏がピアニカを弾きながら、後者でも作曲家の吉松隆がピアノやキーボードを弾きながら、主題や作曲家の工夫などを楽器で再現しながら分かりやすい解説をしてくれます。故吉田秀和氏や故皆川達夫氏のように言葉だけで満足させてくれるような解説者は少なくなり、また一般的な番組では月並みの解説ばかりであまりおもしろくないのが不満。サッカーや野球の中継でも、実況や解説が面白いとより楽しめるのと似ています。

6/13の「クラシックの迷宮」はベートーヴェンのピアノソナタ特集。片山氏のピアニカ演奏は決して上手とは言えませんが、でもあるだけでも分かりやすい。熱意もよく伝わってきます。

6/7、6/14の「ブラボー!オーケストラ」で2/11の東フィルの公演(指揮:小林研一郎・ピアノ:高木竜馬)が2回に分けて放送されました。
6/7
チャイコフスキー作曲 歌劇「エフゲーニ・オネーギン」からポロネーズ
グリーグ作曲 ピアノ協奏曲イ短調作品16」(ピアノ:高木竜馬)
6/14
チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調作品36

以上の楽曲で共通するのは、作曲家の母国の民謡の主題がたくみに引用されていることです。吉松氏はそれらをピアノで弾きながら使いながらの解説は分かりやすかった。特にグリーグの母国ノルウェイの民謡は、なかなか聞き慣れませんからね。
それと吉松氏のチャイコの交響曲第1~3番には表題があるのに、4~6番にはないという指摘も膝を打った気分でした。チャイコの場合、誰が聴いても4番以降はギアチャンジしたことは明らか。ブラームスの絶対音楽の影響とも言われていますね。私も交響曲には表題は、作曲家が付けたもの以外は不必要と考えています。表題によって音楽のイメージが植え付けられるのはあまり好きではないからです。

それと高木竜馬氏が独奏したグリーグのピアノ協奏曲イ短調は、なかなか良かった。特に冒頭。スポーツカーのアクセルを踏み込んで、谷間を加速度を付けて落下するような弾き方をするピアニストが多い中、彼は抑えたテンポで、溜めをつくり、ノルウェイのフィヨルドの広大な景観を描き出すような弾き方でした。とてもイイと思いました。私、2010年に水戸の佐川文庫で、中村紘子氏の推薦による彼のデビュー・リサイタルを聴いたことがあります。その時はホロヴィッツ編曲の「展覧会の絵」などを演奏。ヴィルトゥオーゾ的なピアニストという印象で、その時はあまり私の好みじゃなかったのですが、10年の間にかなり成長したようです。うれしく思いました。
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