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2018年03月11日17:21

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映画「去年の冬、きみと別れ」

盲目の女性が、手紙を書き、そして火だるまになるところから作品は始まる。
その様子を呆然と見つめる写真家。

フリージャーナリストがその事件記事を出版社に持ち込む。編集者は、もう執行猶予判決で確定している案件に興味はない。だが編集長は、判決が覆ったら大スクープ。ダメでもともとだと、許可を出す。

写真家に「あなたの本を書きたい」とウソついて、取材許可を取るジャーナリスト。写真家には姉との近親相姦疑惑、父親が何者かに殺され、その父から暴行を受けていた可能性、蝶への執着、他人のものを欲しがる。等、不気味な雰囲気。そして姉も同様にそこはかとなく不気味。
ジャーナリストには婚約者がいる。彼女と結婚したら思い切った取材が難しくなる。
写真家への取材にのめり込んでいくジャーナリスト。寂しがる婚約者。彼女に近づく写真家。
不安がるジャーナリスト。不安は的中し、写真家のモデルになった婚約者は、かの盲目の女性同様撮影中の事故で火だるまになって死ぬ。
だが、今度は目撃者がいる。ジャーナリストと編集者だ。彼らは婚約者が手錠をされており、さらにそれを写真家が撮影しているのを目撃したのだ!(猟奇)

ここから主役が編集者に変わる。
ジャーナリストの正体を不審がる編集者。経歴詐称、名前も偽名、全てがウソなのだ。

編集者が廃ビルにたどり着くと、そこにはタイトルのない本が置かれてあり、ある男と盲目の女性との馴れ初めが書かれていた。
いい感じの2人だったが、男の支配欲が肥大していき、ストーカー一歩手前。このままでは2人ともダメになるから、と、逃げるように別れた。冒頭の手紙はこの手紙なのだ。

呆然と気の抜けたようになった男に、盲目女性の焼死事件のニュースが飛び込んでくる。
事件を調べまくり、写真家が犯人に違いないと思いつつ、確証は何もない。ダメ元で尋ねた写真家の姉から驚愕の真相を聞かされる男。
写真家としてパッとしない弟のために、姉が編集者(奴隷)を使って誘拐したというのだ。そして言うこと聞かないから火をつけて殺した、と。

3人に復讐を決意する男=ジャーナリスト=ストーカー。
そして今に至る。
ジャジャーン!!


・・・作品中の時系列がバラバラで、一見すると時間通りだが実は違う、その辺りはとても面白い。でもそこだけ。
主役が、練りに練った計画を実行する殺人者(復讐者)なので、とても後味が悪い。しかもストーカーとなればなおさらで、純愛とか謳われた日には目も当てられない。

「笑いがない」というのも個人的にはツラい。もっかい観ようという気にならない。


これを見るなら、映画「イニシエーションラブ」かTVドラマ「トリック2のサイトレーラーの巻」を見たほうが良い。前者は結構気持ちよく騙してくれるし、後者は本作と同じようなレトリックを使いつつ随所に笑いがある。
えぇそうですとも。堤幸彦ファンですが、何か?
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