武道とかで聞いた話だけど、後の先をとる、というのがあるそうな。
向かい合った2人のうち、1人が「やー」とばかりに拳なり、刀なりを振りかぶる。つまり仕掛けるわけだ。
受ける側がそれをひょい、と避けて、体勢をくずしたところに拳だか刀だかを打ち込む。
相手に先に仕掛けさせることによって、有利に勝負を運ぶ。
これを後の先ととる、というんじゃなかったっけ。
話はかわって、大人になるとかかわらざるをえない、中間団体のあれこれ。中間団体というとほら、町内会とか、子どもの集まりの親の会とかね。
誰でもやりたくないもので、係決め、役職決めというと停滞するもの。
あの空気、俺、ヤでね。
よくあるパターンとして、その空気に耐えかねて、「じゃ、私の方でやりますよ」なんて手をあげてしまうことがしばしば。
やれやれ、と自分で思うこともあるんだけど。
ただふと別の側面があることも気がついてさ。
その集団にいる方々の個性にもよるんだろうけど、役割決めで停滞していたにもかかわらす、いざ始まってしまうとむしろ積極的に動いてくれる人とか出てくるんだよね。
「あれ、やっときますね」とか「こっちはどうなってましたっけ。まだなら、やりますから」的な感じでね。
感心しつつ、俺、いらなかったんじゃね?と苦笑する部分もあるんだけど、そこで思い返した。
先の後をとるといってさ、先に手をあげておけば、事が動き出して、周りの方が先に行ってくれるという。
別に怠けようというつもりもなくて、自分にできることをやっていこうとは思ってるけどさ。ただ集団とか組織って、動き出すまでがけっこうたいへんで、動き始めちゃえば、あとはそこについてくだけで、けっこう事は進んでくなんて側面もあるんだなぁ、なんて思った。
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