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2019年10月15日10:21

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IT屋さんの避難実体験記事・・実被害がすくなくてよかった

上手な避難のやりかた、もっと検討され、しられないといけない。江戸川区では、水害ならここにいてはいけない、と対策限界を示してくれている。工学的に正しい、自治体のメンツよりも、人命優先判断広報。

台風19号で避難して分かったこと
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=32&from=diary&id=5826313
台風19号で避難して分かったこと 17
2019年10月15日 08:32 ITmedia NEWS

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ITmedia NEWS
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 先週末に日本列島の半分をなめ回すように通過した台風19号。これを書いている現在はすでに太平洋側に抜けたところだが、各地域からは生々しい爪痕の様子が報道されてきている。特に大型河川の決壊による被害は、これから復旧にどれぐらいの時間がかかるのか想像もつかないほどである。



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 筆者は現在、上の娘と2人で宮崎市に暮らしているが、月に1度ぐらいは妻と下の子供たちが暮らすさいたま市の自宅に戻るようにしている。今月はちょうど14日月曜日が祝日なので、9月末にはすでに飛行機を予約し、11日金曜日の夕方からさいたま市に帰る予定でいた。



 19号接近の中、11日夕方の便は1時間半遅れで無事飛んだものの、12日には台風の直撃を受ける結果となった。筆者宅の近所には、治水のために人工的に作られた笹目川という河川がある。このあたりはかつて田舟を使わないと足が抜けないほどの泥田で、地盤が緩いのに加え、土地が低い場所である。



 このため、自治会では以前から大規模な水害に備えて様々な備えを行ってきた。もちろん、地方自治体にも働きかけ、雨水排水計画の見直しなどを行ってきたところである。



 そんな中、未曾有の雨量である19号がほぼ直撃コースという報に、12日昼から自宅避難と並行して、避難所への移動準備を進めていた。かつて筆者はここの自治会総務部副部長として避難訓練等にも何度も参加しており、避難の段取り等は分かっているつもりだった。



 だが実際に被災者として避難してみると、訓練では分からなかったところが見えてきた。今回はそんな話である。



●避難の決断



 筆者宅は、件の笹目川から直線で15メートルほど離れた角地に建っている。川と自宅までの道路は、一部低くなっているところがあり、集中豪雨などの時にはいつもそこが冠水していた。これまでは1時間もすれば水が引いていたのだが、雨が長時間降り続けば、床上浸水はあり得る。現にこの家は、筆者が借り受ける前の住人の時に、一度床上浸水の被害を受けている。



 従って、避難警報がレベル4「避難勧告」になったら避難しようと思っていた。昼からしばらくレベル3だったが、午後4時にレベル4が発令したのを機に、家族4人連れだって避難場所に指定されている高校の体育館へ向かった。徒歩5分程度の距離である。



 実際に体育館に来てみると、電気も付いて市の職員と学校の先生からなるスタッフが受け入れ体勢を整えており、椅子やブルーシートが設置されていた。しかし避難者は誰もいなかった。既に2組が避難していたが、ここは川が増水すると校舎のほうに移動しなければならないということで、今のうちにもっと高台にある学校へ移動したということで、われわれとは行き違いとなった。



 受け入れスタッフは皆親切だったが、自治会の人は、防災士の資格を持っている1人が時折様子を見に来る以外、誰もいなかった。訓練では、自治会防災部が中心となって受け入れ体勢を整えることになっていたが、しょせんは素人だ。自治会員自体が被災者となれば、人のことより自分のことを優先させる。



 ほどなくして、氾濫の危険水域に達しそうだということで、校舎4階のLL教室に移動することになった。ここは椅子も机もあり、床もカーペット張りで横になるにも柔らかい。エアコンもあるので、体育館で過ごすよりはずっと快適だ。そうこうしているうち、午後10時前に避難勧告がレベル5となった。



 われわれが避難したことをFacebookで知って、友人家族も避難してきた。それから三々五々、避難者が到着したが、全部で10家族程度であった。他の学校にも避難しているのかもしれないが、世帯数が1600程度の大きな自治会の割には、避難者は少ない。



 人が増えれば、それなりに「社会」ができる。それまで避難しているのはわれわれだけだったので、荷物を適当に置いてバラバラに教室の椅子に座っていたのだが、毛布などが配布されてくると、寝る場所の確保が始まる。つまり、テリトリーを明確化する必要が出てくるわけだ。われわれの荷物がある隅の方を他の家族に取られてしまって、自分たちの荷物を移動する羽目になったりした。こういうときは、人がたくさん来る前にある程度テリトリーを明確化しておいたほうがいい。



 避難所はただの教室なので、テレビなどが付いているわけではない。だから台風の情報を取るのは主にスマートフォンになる。教室にコンセントはあるが、使っていいものなのかルールが明確でなかった。学校側はおそらくダメとは言わないだろうが、他にも使いたい利用者はいるはずで、それをどう振り分けていくのか、誰がそれをルール化するのか、そのあたりが問題となる。本来ならば自治会から担当者が来て、避難所運営を行うべきなのだろうが、結果的には避難者だけで放っておかれた格好だ。



●頻発する避難警報の功罪



 避難訓練では、非常食の配布訓練なども行われるので、てっきり夕食は非常食などが出るのかと思ったら、何も出なかった。レベル4の避難勧告で避難してきた場合、形式的には「自主避難」となる。市町村も公式に避難所開設通知を出していないため、非常食は届かないということのようだ。



 ただ、学校の防災倉庫には数百食分のレトルトカレーとレンジで温めるごはんが備蓄されているはずである。筆者は毎年の避難訓練時に、それらの在庫を確認している。しかし派遣されている市の職員が訓練時にいつも来ている人と違っており、防災倉庫に何があるのか、全く把握していないようだった。



 そもそも、避難途中にコンビニによっておにぎりを買ってくるというのは非現実的だ。すぐに食べられる食品を家庭で用意できるのも限度がある。カップ麺にしても、お湯がなければ食べられない。避難所にポットぐらいあるだろう、と思われるかもしれないが、それがどこにあるのか、どこで食べていいのか、そうした情報も判然としなかった。こうしたことは、あらかじめ段取りとして決められているわけではなく、誰かスタッフを捕まえて問い合わせた時に、初めて案件として対応が始まる、ということなのだろう。



 さいたま市付近に台風が最接近したのは、午後9時半頃だったろう。一時的に風雨が収まってきたことから、かなり中心部に近いところだったように思われる。



 避難所は午後9時に消灯となり、寝る人は寝る、起きてる人は別室へ移動することになった。われわれは消灯されている部屋にいたのだが、午後11時を過ぎたあたりからさいたま市内各地の洪水警報が頻発した。避難してきた多くの人はYahoo災害アプリをインストールしているらしく、時間差でかなり大きな音で警告音が鳴る。大騒ぎだ。



 あのアプリは、デフォルトではナイトモードになっていても、あるいは消音設定にしていても、緊急警報だけは最大音量で鳴るようにできている。設定を変更すれば鳴らないようにも設定できるのだが、大事な警報を見逃すのも困る。もう眠りたい人もいただろうが、度々警報で起こされるのでは、おちおち寝てもいられなかっただろう。



 夜中0時を過ぎた頃、道路にあふれていた水も引いて雨も収まったため、意を決して自宅へ戻ることにした。自宅が床上浸水していたら、早めに手を打つ必要がある。



 幸い床上浸水はまぬかれたが、床下が浸水したのかは確認できなかった。途中、コンビニが営業していたのでサンドイッチなどを買い込み、遅い夕食を取った。



 疲れた体を横たえてようやく眠りに就いた午前2時半頃、再び緊急警報でたたき起こされる。今度は荒川が氾濫の危険ありということで警報が出たのだ。だが自宅から荒川までは、8キロぐらいある。途中に小さい河川もいくつかあり、そこには堤防もあるわけで、それを乗り越えてここまで水が到達するとは考えにくい。



 警報は広く通知するに越したことはないのだが、夜中の2時半や3時過ぎにあまり関係ない地域にまで警報を通知されると、寝ぼけた頭でもう一度避難すべきかどうか判断しなければならず、正直しんどい。



 明け方には、警報解除の報もまた同じくけたたましい警報音でたたき起こされた。解除の案内を心待ちにしている人もいるだろうが、同じ音で通知される必要があるだろうか。こうしたアプリによる警報通知の在り方も、再考すべき部分があるようだ。



●避難するのは無駄なのか



 この地域の多くの人は避難所に避難せず、自宅避難を選択したようである。この地域は持ち家の一軒家がほとんどで、自分の安全もさることながら、家屋の安全も重要だと考えるからだろう。うちは築20年になる借家なので、この家と心中する気はさらさらない。



 夜が明けてから、ニュースでは自宅に取り残されて孤立し、救助されている人の映像が数多く見受けられたが、実際に警告を受けて避難した経験からすれば、ああいう人たちの中には、単に警告を無視して自宅に残り続けて人たちも含まれているはずだ。ヒドい目にあって気の毒には思うが、同情はできない。ネットがなくても、テレビや地域の防災放送で、しつこいくらいに避難勧告は受けていたはずである。なにも聞いていないとは思えない。結局逃げ遅れて、国や地方自治体が多大なコストをかけて救助を行うわけである。



 逃げ遅れてしまった特別な事情があるのなら別だ。しかし単に自分たちは大丈夫だろうという根拠のない「カン」で逃げ遅れ、消防や自衛隊に救助されるハメになるというのは、一番ダメなパターンだ。



 今回筆者ら家族は特に被災しなかったので、自宅に居ても結果は同じだった。だが避難したことが無駄だったとは思わない。まだ安全に移動できるうちに自力で避難するという判断をしたことで、仮に被災してしまった場合の社会コストを下げたわけである。



 みなさんにも、避難勧告が出たら速やかに自力避難することをお勧めしたい。何もなかったのなら、それはそれでラッキーではないか。



(小寺信良)



※メールマガジン『小寺・西田の「マンデーランチビュッフェ」』からの転載


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