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2019年12月08日09:36

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 【質問】 「指揮型トゥラーン」について教えてください.(下書き)

 【質問 kérdés】
 「指揮型トゥラーン」について教えてください.
Kérem, mondja meg „Vezér Turán”-ról

 【回答 válasz】
 2種類の無線機(R/4とR/5)とは共通の周波数が無く,互いに通信できなかったため,混用すると部隊統制が難しくなった.
 そのため大隊や連隊の指揮官には2種類の無線機を有していることが必要だった.

 1942年,軍事技術研究所の軍事専門家は指揮戦車開発を提案.
 しかし当時,利用可能な戦車はトゥラーン40のみで,その砲塔は無線機3台を収納配置できるだけの大きさが無かったため,計画は一時頓挫.
 トゥラーンの75mm短砲身砲搭載型が登場して,ようやく計画は実行可能になり,連隊指揮官用に5輌の「指揮トゥラーン」指揮戦車が製作された.

 これはR/4T無線機2台とR/5a無線機1台を砲塔に搭載しており,これらのうちR/4Tは電源出力20Wに調整していた.
 その電力は車内にある,並列接続された2台の12ボルト,150アンペア/時の,硫酸バッテリーが供給した.

 無線機3台と通信兵を収容するため,主砲と機関銃1丁も砲塔からは取り外され,木製の模造品に置き換えられた.
 木製の模造品の装着は,指揮戦車を(普通の戦車に)偽装するための方法としては広く普及したものだった.
 通常は自衛用に機銃1丁だけがこの戦車に残された.

 試作車には当初,プロトタイプには,40.Mチャバ指揮装甲車同様のグリッド・アンテナがあった.
 だが,このアンテナでは戦車は必要以上に全高が高くなり,視認され易くなり,隠れにくくなった.
 そのためグリッド・アンテナは切断し,代わりに棒型アンテナ3本を立てた.
 試作車にはグリッドアンテナの「L」字型ホルダーが残ったが,量産車にはそれはない.

 無線機の配置と取り出しを容易にするために,キューポラの傾斜装甲板を,前方に開くことができるハッチに変更.
 また,司令官用のペリスコープが4つ――キュポラの上部に2つ,前方に1つ,後方に1つ,砲塔自体に1つ――ついた.
 これは中心から少し左にずれてつけられている.
 潜望鏡は悪天候時には蓋で保護できた.

 試作車のテストは1943年5月に始まり,この成功後,国防省はヴァイス・マンフレート社に指揮型トゥラーン15輌を発注したが,同社は戦闘車輌製造で多忙を極めていたため,参謀本部では損傷したトゥラーンIIの一部を指揮型トゥラーンに改造した.
 1944年の夏までに5輌が改修された.
 このうち3輌の登録番号が分かっている:H-808,H-811,H-825.
 ちなみに試作車の登録番号はH-802だった.

 なお,1942年夏,ハンガリー第2軍の第1装甲師団は,シュコダT-38 (Pz 38(t))中戦車102両とドイツ戦車IV.-F1中戦車20両を配備,再編したが,4号戦車にも高出力無線機用のスペースを確保するために,砲が無く,木製の模擬砲身を装着した指揮戦車型があった.
(戦車運転士パールフィ・ゾルターン談)
 おそらく4号戦車にはハンガリー製の無線機も装備されていたと思われるが,ヴェレシュ・ベーラ中佐によれば,購入したドイツの戦車には元のドイツの無線機が残っていたという.
(RT.年鑑,1995年,p.10)
 これはドイツ軍麾下においてのみ意味があった.
 というのもドイツ戦車が通常使用していたFu 5無線機は27.2〜33.0 Mcの周波数帯域にあり,それらはハンガリー軍が使用していない10メートル波長で動作するためである.

 【参考ページ Referencia Oldal】
https://live.warthunder.com/post/539423/en/
https://www.ha5kdr.hu/2018/11/magyar-harckocsiradiok-a-ii-vilaghaboruban
https://tenyekerodje.blogspot.com/2013/01/magyar-harckocsik-ii-vilagahboruban.html

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