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2020年04月01日04:28

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孫文の評価

 さて、孫文の評価は一定していないのが実情である。
1970年代以前は被抑圧民族の立場から帝国主義に抵抗した
中国革命のシンボルとして高く評価された。
 しかし革命への熱気が冷めた1980年代以降は、
孫文の独裁主義的志向性、人民の政治能力を劣等視するような愚民感、
漢族中心的(孫文自身、漢民族の一つ・客家人である)な
民族主義といった点が問題視されるようになり、
現在の権威主義的・非民族主義的な体制の起源として
批判的に言及されることも多くなった。

 孫文の評価を厳しくしているのは、
民族主義でありながらまだ所有すらしていない国家財産を抵当にして
外国からの借款に頼ろうとしたり国籍を変えたり、
革命家でありながらしばしば軍閥政治家と手を結んだり、
最後にはソ連のコミテルンの支援を得るなど、
目先の目標のために短絡的で主義主張に反する手法にでることが多いためである。

 彼の思想である「三民主義」も、マルクス・レーニン主義、自由民主主義、
儒教に由来する多様な理念が同時に動員されており、
思想と言えるような体系性や一貫性をもつものは見なしづらい。
 もっともこうした場当たり的とも言える一貫性のなさは、
孫文が臨機応変な対応ができる政治活動家であったという理由によって
肯定的に評価されてもきた。

 孫文には中国の革命運動における具体的な実績はそれほどなく、
中国国内よりも外国での活動の方が長い。
彼の名声は何らかの具体的な成果によるものと言うより、
中国革命のシンボルとしての要素によるものと言える。 
  以上、インターネット検索による。
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