第５３０７話　　異聞過ぎる逸話

邪魔だなって思っていた歯を抜いてもらいました。
治療の一環で邪魔になっている歯だったらしいので、先週と同じく即決。
親知らずよりも痛くない、けっこうあっさり終わりました。
もう歯茎の動きが出始めていますよ、すき間を埋めようと残った歯が動いています。
どれくらいおいたらいい感じなるのかな？
ええ、それもお持ち帰りしました。虫歯で完全に逝ってしまっている歯でした、ちょっとにおいがします。
もしかして、あと１本虫歯気味の（奥歯よりも奥にあるから歯ブラシが届きにくくてなりやすい）親知らずもあるのですが。
いっそこれも抜いてもらった方が後の憂いにならないんじゃないかな？
まあ、そっちの治療になったら即決します。
「抜いてください」ってね、そしたら歯科助手さんに「即決で男らしい」って誉められるかも。
ここ２回即決で頼んだら２回とも言われたんです。
健康な歯を抜くのは嫌だけど、ダメな親知らずはいらないでしょ、噛む機能もないし。

どうも、ともんじょです。

ちょっと話題になった本が文庫化したので読んでみました。
「平成くん、さようなら」です。
ちなみに「平成くん」は「ひとなりくん」って読みます。
これはテレビなのでコメンテーターとしてよく見る社会学者の「古市寿憲」さんが書いて、
芥川賞にノミネートされました。
まあ、同学年だから古市って呼び捨てでいいか。
あらすじは安楽死が合法化した日本で、元号が後わずかで変わろうとしている時に、
平成（ひとなり）くんが突然安楽死することを恋人に告げるところから始まり、彼女の愛ちゃんがなんとか思いとどまらせようっていう話。
じゃあ、この小説のテーマは安楽死？いいえ、違います。
一応安楽死についてデータや事例は紹介されるけどそれが物語に重きは置いていません。
何故、人なり君は死にたいのかを考えるないようなのかと聞かれると、それも違う気がする。
終盤であっさり告白されて、へ？ってなる。
死を選ぶ平成くんに共感する話なのか？それも違う気がする。
大まかに言うと「死」についてなのかな、そこまで重くない。
どこを切り口に話せばいいかな、世代の話ではない平成くんはかなり個性的な子だから。
正直ねライフスタイル、と言うより彼らの生活っぷりの記述が、人によってはいけ好かないって感じると思います。ボクはそうでした。
固有名詞を詳細に書くので有名ブランド名がやたらと出てくるし、おしゃれなところで食事はするし、タワマンに住んでいるし、性生活について包み隠さず紹介してくるし。
平成くんのモデルは著者の古市自身なんじゃないかっていわれているけど、そこまで似てはいないかな。
けど、意識高い系が参考にしそうな人間像です。
決して平成くんは意識高い系ではありません。
作中ではやたらと人にあったりするんだけどその人物たちも実在の人でその人選も意識高い系が参考にしそうな感じ。
これがゆとり世代の死生観なのかって思われたくないな、じゃあ平成くんは著者自身の姿なのかと言うとこれも違っている気がする。
どちらかというと、めんどくさい友達っていうんですかね。
経験ありますよ、SNSで死にたいアピールをした気難しい友人が、ボクは思わる「軽々しく死にたいとか言うな、バカタレが」って返信してしまいました。
まあその後何か進展はこれと言ってなく、今も元気に勤めてらっしゃいます。
読み終わってから、何か残ったのかな？
考えさせられましたぁ〜なんて月並みな感想は出てこなかった。
なんて評すればいいんだろう。抜いた歯の穴を舌の先でもてあそんでいます。