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2019年04月05日23:07

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第4529話  紙束にゴムをかける

どうも、ともんじょです。

今日一日「バベル九朔」について色々と考えていました。
先週サイン会に参加して、著者の「万城目学」さんにサインを書いてもらった最新の文庫「バベル九朔」を読んだんです。
何度も書きましたが、約3年前に出版された単行本を大幅に改定されています。
なんとなくだけど、あのシーンがなかったなぁっていうのはありました。
結末まで変わっているのかな?後で調べてみよう。
これまでの万城目さんの作品の中でもなかなかの論争を読んだ小説です。
その多くが「どういうこと?」ってなっています。
まあそういうボクもどういうこと?って思いました。
なんか村上春樹っぽいファンタジー表現だとも思いました。
読むものを置いていく著者の独りよがりっぽい(著者の自己完結してしまっているっていってもいい)設定であるのは確かなんですよ。
それでもどういうことなのかっていうのを今日一日考えていました。
まずはあらすじですが、小説家を目指す「俺」は祖父の残した雑居ビル「バベル九朔」の管理人をしていました。
新人賞の締め切りの迫る中、ビルの中で全身黒ずくめの女に出会い「扉はどこだ」と唐突に聞かれますが、まともに答えることができません。
扉とは何なのか、バベル九朔に隠された秘密とは何なのか、扉が開かれた時に俺に待ちうける運命とは・・・って感じですか。
このキーワードが「バベル」なわけです。
旧約聖書に出てくる世界にさまざまな言語のできるきっかけになった逸話ですね。
天にもとどく巨大な塔「バベル」、それを作らせた王は天に向かい弓矢を引きます。
はい、ここです。
ネタバレっぽくなるけど、バベル九朔の中に出てくる異世界は過去のビルのテナントが積み重なってビルがとんでもない高さまで高くなっているんです。
それは俺の祖父の通称「大九朔」のある目的によってそこまで異世界が成長しています。
これがバベルなんです。
欲望の象徴としてのバベルの塔なんです。
「もっともっと」と願う気持ちがバベルの塔を成長させていく、
現実世界でもそうなっていませんか?
世界のあっちこっちで競うように超高層ビルが建設されていますね。
権威を見せつけるようにどんどん巨大化していきます。
作中のバベルも「無駄」をため込み巨大化していくんです、そうすることで大九朔の欲望は満たされていったんです。
今日一日で思い付いたのはこの程度でしたが、それでもよくがんばりました。
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