サブカルで儲けると

「フルメタ」作家、グレタ氏関連ツイート削除し謝罪
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=8&from=diary&id=5896656

ここまでものの考え方が劣化するものか。

「時の人」をもてはやすことなく、冷めた目で見るのは間違っていない。
ただし、その主義主張と行動に対してはっきりしたアンチテーゼを示すことなく、ただ揶揄するのは良識ある人間のすることではない。

彼が関わっていた『蓬莱学園の冒険！』に集った物書きには、衒学的ながら一定の見識はあったように思う。それはグランドマスターだった新城カズマ氏の『蓬莱学園の〜』シリーズに見て取れる。（『革命！』が中断したのはほんとうにもったいなかった。）あのころは、まだサブカルの世界にいる人たちが「門外漢にはわからんよ」という姿勢でいたころだったのではないか。

クールジャパンがどうたらという時代になってから、どうもアニメマンガライトノベルが思い上がってのさばり始めた気がする。かつてひっそりとそれらを楽しんでいた者としては顔から火が出る思いがするのだが、どうもその辺から「まっすぐに何かを主張する人たち」をあざ笑う「地下の発想」が天下の往来を我が物顔でのし歩きはじめた感がある。

いつだったかＮＨＫの「心の時代」だったかで、安彦良和氏が「サブカルがメインみたいな顔をしている」と苦言を呈していた。「たかがアニメじゃねえか、たかがマンガじゃねえか、でもすごいんだよっていう」地平に、ライトノベルを書く人たちも売る人たちも、そして買う人たちも立ち戻るべきではないか。

子供の心を忘れない、大人の目を持った人間としての、ひそかな楽しみの世界に。