暑すぎず 寒すぎずして つつじ咲くこの道を 歩いていれば 初夏になるかこつこと ばかりだったな 目に青葉生きてれば よくもわるくも 変化する生きている 一寸先は 闇だけど生きるとは 新たな時に 出会うことハ長調 今朝の窓辺に 光射すニ短調
寝苦しい 一夜が明けて 曇る朝 内なる悪魔 くすぶりて食む繰り返し 目覚めた床に 残りたる 夢のしずくを 涙かと見る愛すれど 愛は見えない 恋すれど 恋も見えない 立ちすくむままあるはずも ないと思えど あってみれば 唖然とするか 悄然とす
試みに 飲み干してみる ブラインド 喉に広がり 脳幹を突く勧められ 軽く手にして 口にして 買わずに帰れぬ 窮地に落ちるともかくも 飲めば浮かれて 軽口も おのずから出る ほろ酔い加減ちぇっと言う あとは語らず もくもくと 柳葉の下 歩みゆ
メビウスを 水族館の 順路とし悠々と ガラスを抜ける 鱶の鰭人魚にも 泳がせてやれ 螺旋漕散る花の はらはらとして 悲しまず咲き継いで 散ってみせれば 腑に落ちて端境期 ただ待つのみの 花盛り 微細から 巨大に至る 真ん中へん虚構だと
575(H29年1〜4月)桜舞う ベンチはだれを 思い出す汚れ拭き すわっていいと だれに言うだれのため 光と影が 生まれしか桜散る 雨足長し 底深しやややんや 悠揚として よか男肉魚 野菜味噌汁 夕御飯雨風の 揺さぶる花の 路地を行
57577系(H29年1〜4月)流れゆく 水に紛れて 泳ぐもの 揺らめく影は 消しきれず浮く幻影と 思いて撃てば 血を流し 倒れる際に 首絞めんとす復讐の 連鎖止まらず 銃弾の 嵐の中を 逃げ惑う民憎しみは 憎しみを